イエス、まもなく来日! 再評価めざましい『海洋地形学の物語』から、イエス史の陰に隠れた名曲群まで――“究極のセットリスト”を組んだ手応えを、スティーヴ・ハウが語った

rockin'on 2024年9月号 中面

現在発売中のロッキング・オン9月号では、イエス:スティーヴ・ハウのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「“危機”もやっちゃったし、どうしようかってことになって、じゃあ、ああいうのを4曲やろうっていう。
だから(『海洋地形学~』は)本当に冒険だったっていうか、まったくもってクレイジーだったね」


●デビュー55周年の記念すべき年に、4都市6公演ものジャパンツアーを決めていただき感謝します。しかもセットリストがとんでもなくて、最新作『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』はもちろん、日本では初めて演奏されるさまざまなレア曲、そしてロック史全体でも類を見ない大作『海洋地形学の物語』(1973年)の凝縮バージョンなど、聞くだけで震えがきます。ここまでやりきってしまおうと決めたのはなぜですか?

「まあ、いろいろ考えたら、ぼくもやるからには徹底的にやるタイプだから、今回の『The Classic Tales Of Yes』ツアーのセットリストに関しては、かなり考えるのが大変なものになったんだね。楽曲の多様性と難易度からいって。たとえば『海洋地形学~』だったら、きちんとライブでやってこなかったことが本当に残念で、A面とかD面(リリース当時はLP2枚組)くらいしか取り上げなかったからね。そこでアルバム全体をコンパクトな形でまとめてそれを演奏する方がいいと思ったんだ、20分くらいの長さでね。だからひとつの解釈というものにはなるんだけど、楽曲のスタイルやアレンジについては実際の作品に忠実なんだよ。さらにサウンドも『海洋地形学~』をきちんと再現するものになっていて、刺激的だと思う。また、B面(スティーヴのエレクトリックシタールやリュート、アコギなどが活躍する)の一部を演奏できるのがとても楽しいんだ(笑)。それと、ただコンパクトにするだけじゃなくて、たとえばメロディの変化とか、ある特殊なパートが各所で繰り返し挿入されて発展していくとか、そういうところをきちんと聴かせるものでもあるからね。

それにセット全体は計2時間、前半と後半を1時間ずつのセットということで考えていった。ヨーロッパツアーでは、アメリカツアーの時から曲順なども変更して、これが本当にうまくいって、日本でやるのも基本的にこれに準じたものになるはずだよ。特に前半を“世紀の曲がり角”で締め括るところとか、やっていて刺激的だよ。強さと深さがあって、すごく演奏し甲斐がある。そして『海洋地形学~』を最後に持ってくるという展開は完璧で、そこにストーリーラインがあると思う。このセットは、ぼくたちの最高の楽曲を披露するものになっているんだ」
(以下、本誌記事へ続く)



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