rockin'on 2024年9月号 中面現在発売中のロッキング・オン9月号では、ビリー・アイリッシュ来日時のトークイベントQ&Aを掲載！
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「今回のアルバムは作りながら成長を感じたし、
『誰かを喜ばせよう』という気持ち抜きで作ったのは、これが初めて」
●最新アルバム『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』について伺います。このアルバムはどのように作られたのか、制作過程を教えてくれますか？
「トータルで2年くらいかけて作ったんだけど、実はこのアルバムの制作を始めたのは前回ちょうど日本に来た時だったから、本当にはっきり覚えているんだ。今回は完成までものすごく大変だった。アイデアがまったく浮かばない時があったかと思うと、どんどん湧いてくる時もあって、でもまたスランプに入ってしまったりして。それから、かなりの間、兄とずっと顔を突き合わせて取り組んだわけで、そういうのもすごく久しぶりだな、って。でもリリースされてほんとに良かったなって思ってるよ」
●どんな作品に仕上がったと思いますか？
「ひとつ思うのは、今までの中で一番正直になれた、っていうこと。『これが私だな』って心から思えるアルバムになった。ある意味、今までで一番、混じりけなしの自分を見せている、っていうのかな。正直でオープンで、だからこそ恐ろしくて、心細くもあるけれど」
●ほかの作品よりも自分をさらけ出した、という感じなんですか？
「いや、別に今までのアルバムでウソをついていたわけじゃないよ。ただ、今回のアルバムは作りながら成長を感じたし、実際、『誰かを喜ばせよう』という気持ち抜きで作ったのは、これが初めてだっていうこと。今までだって、ほぼ常に自分たちがやりたいことをやってはきたんだけどね。決して、誰かの期待通りに作ろうと思っていたわけではないけれども、『こうしたほうがかっこいいかもな？』とか『みんなはこういうのを聴きたがっているのかな？』とか考えてしまうところがあった。別にそんなの、根拠も何もないんだけどね、どういうわけかそう考えてしまう。人って自分を信じられなくなる時がある、っていうことなのかもしれない。でも今回は自分を貫き通せてすごくうれしい。本当に、自分たちがまさに作りたいと思っていたものができたから。『正直』っていうのはそういう意味」
●世界的な大ヒットとなっていますが、世界中からのリアクションをどう感じていますか？
「『マジか!?』って感じ（笑）。まさかこんなになるなんて、思ってもいなかったから。ファンからのリアクションがやっぱり一番。『みんながこういうリアクションくれるんだ』って驚きもあって。もうどう感謝していいかわからないくらいありがたいと思ってる」
（以下、本誌記事へ続く）
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