「当時、頭の中が完全にそのことでいっぱいで、それ以外については考えられない状態だったんで……精神的にものすごくダメージをくらってたし、このアルバムを作ってた間は、それ以外のことを考える余裕が一切なかった。と同時に、自分はなんて恵まれてるんだろうって後になって気づいた。あの不安や苦しさをすべて自分の外に出して、アートという形で世界に還元することができたから。つまり、このアルバムのおかげでそこから距離を置けるようになったのもあるし、そこから自分自身を切り離すことで、自分の中でその章の幕を閉じる機会を与えてくれた」●最初に書いた曲は“Lagoon Blue”だったそうですね。
「そう、もともと“Blue”ってタイトルの曲だったけど、今回のアルバムの中では“Lagoon Blue”ってタイトルになってて、この曲が最初だね」●本作は14曲が時系列で並んでいますが、この物語構造を予め意識していたのでしょうか。
「アルバムの元になった“Blue”は2023年に出したEP『The High Life』に収録されてるんだけど、誰かを好きになることやその可能性やワクワクする感じを歌った曲で、ものすごく気に入ってたんだよ。ただ、いざその恋愛関係が終わったとき……自分が心底誇りに思っていたはずの曲なのに、それが偽りの恋だったことを知ってしまった後に、どうやってこの曲を歌っていけばいんだろう?っていう。だったら最初から最後まですべて語らなくちゃいけない、と思った。だから、“Blue”を書いた後に再び過去に戻って、この恋愛のストーリーをどう語るか、時系列を辿って組み立てていったんだ」
(以下、本誌記事へ続く)
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