キザイア・ジョーンズを観る
2014.02.07 22:14
このブログでも書いたが、最新作がストーリー仕立ての意欲作だったので、とても楽しみにしていたライブだ。
まずドラム、ベースにリード楽器としてのギターの3人編成という、限りなくロック的なバンド・アンサンブルのなかで、徹底したカッティング奏法でファンキーなグルーヴを貫くキザイア・ジョーンズのエネルギーに圧倒される。打楽器のようにギターを弾くスタイルはとにかく痛快。一曲だけアコギが使われたが、結局ボディを叩いただけだった。文字通りギターは打楽器として使われたわけだ。
ライブ後半はケープを被って、最新作の世界観が表現された。
最新作は一種のヒーローもので、アルバム全体がひとつのストーリーになっている。そこでステージでもケープを被ってコスプレしてみせたのだ。
とてもオリジナルなスタイルと世界観を持つアーティストだ。孤立を怖れず、どこにも属さない姿勢は素晴らしい。
最新作の主人公は、アフリカの音楽を退屈から救う為に闘うヒーローなのだが、結局理解されないまま終わってしまう。
言うまでもなく、そこにキザイア・ジョーンズ自身の自画像が投影されているのは間違いない。
いろいろな思いで一曲一曲を聞いていると、あっという間の80分だった。
これからワールド・ロック・ナウ。