2024年に中村一義を聴くことの意味

2024年に中村一義を聴くことの意味
いろんなレジェンドたちの過去の音楽作品が新しいアーティストやリスナーに影響を与えるということは常に起きているけれども、今この2024年における音楽追求者にとっての最大のインスピレーションは中村一義だ。まだ誰もそのことに気づいてないけれども。
特にアルバム『金字塔』『太陽』『100s』『フラワーロード』の4枚のアルバムは、ネット系アーティスト、シンガーソングライター、バンド、エレクトロポップ、アニソンとあらゆる表現スタイルを多角的/多層的にクロスオーバーする新しい世代のアーティスト/リスナーに「え? 27年も前にすでにこんなことをやっていたアーティストがいたのか」という驚きを与えるはずだ。
バンプ、アジカン、ラッドらがバンドの時代を築く数年前に、創造力だけを羽にしてこれだけ自由自在に音楽を羽ばたかせた圧倒的な「個」がいたのだ。

そんなタイミングで(勝手に僕が「今、中村一義だ!」と心の中で騒いでるだけなのだが)行われた中村一義の東京キネマ倶楽部でのライブは素晴らしいものだった。
新曲「春になれば」も、49歳になった中村一義にふさわしい、時間の流れを包み込むような素晴らしい楽曲だ。(山崎洋一郎)

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