前作ミニアルバム『ARIKANASHIKA』から約半年という速さでリリースされる3rdアルバム。苦い青春時代の思い出を綴る“ぱらりぱらり”、取るに足らない揉め事からの楽観的現実逃避ソング“ケセラセラ”など、妄想とアイロニーを笑い飛ばすように12曲。そこに悲壮感は皆無だ。
《捻くれて良い事無い事は/分かっちゃいるけどやめらんねぇよ/誰もに非難されてこその僕なんだ》(“TSUMANNE”)とコンプレックスを抱え現状に満足していなくとも、良くも悪くもこれが俺らだと認めた上で、《何時か一泡吹かせられます様に》と虎視眈々と下剋上を狙う。自己を肯定することで吹っ切れたからこそ歌詞やアレンジ、コードなどの自由度がぐんと増し、SAKANAMONの予測不能なポップさがここぞとばかりに爆発しているのだ。
『あくたもくた』とは「何の役にもたたないつまらないもの、がらくた」の意。はみだし者の感情や日常はがらくたなのかもしれないが、完璧すぎる世界なんてつまらないし息苦しい。がらくたがあるからこそやるせない日々も笑って全力疾走できる。明日へと突き進む原動力となる音楽。(岡崎咲子)