3DCGアニメ映画『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』のサントラ盤。目玉はメーガン・トレイナーで、どこまでもわかりやすいそのポジティヴなキャラクターに白羽の矢が立ったはず。メーガンは2曲──“ベター・ホエン・アイム・ダンシン”はラテンがかったポップ・ナンバー、“グッド・トゥ・ビー・アライヴ”はややEDMアレンジを意識したもので、両方とも女子寄りの万人受けする見事なポップ・ナンバーとなっている。その一方で、フロー・ライダーの“ザッツ・ホワット・アイ・ライク”は男子向きのトラックとなっていていずれの楽曲も手堅い選択となっている。個人的に超嬉しいのは5曲目の“スケーティング”など70年代のピーナッツ・アニメのサントラを手がけていたヴィンス・ガラルディの旧作を3曲収録していることで、実はヴィンスのサウンドはピーナッツ・アニメがほかのアニメと較べてとても洒落たものだというイメージを定着させた大きな要素でもあるし、新作での使われ方にも注目したい。新作の基本のスコアはクリス・ベックが手がけていて、これはもう非の打ちどころのないサントラとなっている。（高見展）