ブルーノ、アリアナ、ワンリパら出演、「We Can Survive」をロサンゼルスで観た!

ブルーノ、アリアナ、ワンリパら出演、「We Can Survive」をロサンゼルスで観た!

10月22日にロサンゼルスのハリウッドボウルで開催された「We Can Survive」。CBS RADIOが主催するこのコンサートは今年で4回目となる。若い乳がん患者をサポートすることを目的としたチャリティ・ライブで、毎年かなり豪華なミュージシャンが登場し、今年もそうそうたる顔ぶれのアーティストたちが会場を熱狂の渦に巻き込んだ。

トップバッターはチャーリー・プース。1曲目の“We Don’t Talk Anymore”の出だしを歌った途端、若い女性ファンたちの絶叫にも近い声援が広い野外会場に響き渡った。バラードが得意なチャーリーだけに初めからドカンと派手なナンバーで盛り上げるわけではなく、ミディアムテンポの曲でじわじわと観客のテンションをあげていく感じはさすが。“Marvin Gaye”ではこの曲に参加しているメーガン・トレイナーの登場をきっと誰もが期待していたと思うが(彼女もこの日の出演者である)、出てこなかったのはちょっと残念。1曲1曲丁寧に曲紹介しながら披露していくのがチャーリーらしく、最後の“See You Again”は観客みんなで大合唱。全体的に大人っぽく落ち着いた印象のステージだった。

3組目に登場したのはメーガン・トレイナー。“Me Too”、“Lips Are Movin”、“All About That Bass”とポジティブなガールズ・アンセムの連続で、歌って踊る会場の女の子たちとひとつのチームのような一体感を作り上げていた。4曲目のバラード“Like I’m Gonna Lose You”でしっとり休憩タイムがあったが、その後はドレイクの“One Dance”という意外な曲をちょこっとはさみつつ、“Better”、“NO”とラストまで踊れる曲が続いた。デビュー当時のぽっちゃりキュートなイメージから一転して、セカンドアルバム『サンキュー』ではかわいいだけじゃない女性の強さを表現したメーガン。歌の上手さはもちろんだが、彼女のキレのあるダンスにも正直驚いた。まさにクールでパワフルなメーガンの魅力全開のステージだった。

続いては6人のセクシーな女性ダンサーを従えたピットブルが登場。1曲目の“Don’t Stop The Party”で会場は一気にクラブ状態に! そこからは“Greenlight”、“Fireball”、“Timber”そしてラストの“Give Me Everything”までバラードなしのノンストップ・ダンスパーティー! 筆者はピットブルのライブを初めて観たのだが、彼の持つ「観客を踊らせるパワー」に正直度肝を抜かれた。コンサート後半のために体力を温存しておこうと思っていた私自身を含め周囲にはそれまで座って観ていた人も多くいたのだが、ピットブルのパフォーマンスに思わず立ち上がり踊り出す人たちが続出。気が付けば私も全曲踊りっぱなしだった。ほとんどの曲のヴォーカル部分はカラオケだったがそんなことどうでもいい。恐るべしピットブル。

続いてはこの日唯一のバンド、ワンリパブリック。力強いロックナンバー“Love Runs Out”で始まり、“Secrets”、“Good Life”と懐かしいヒット曲を連発。抜群のメロディーセンスに定評がある彼らの曲に包まれた会場は、それまでのクラブ状態からドラマチックな雰囲気に一転した。中盤ではヴォーカルのライアン・テダーがピアノソロで“Apologize”を歌い、日の暮れた会場で観客の持つフラッシュライトの光とライアンの歌声が相まってとても美しく感動的だった。後半は最新アルバム『オー・マイ・マイ』から“Kids”、“Let’s Hurt Tonight”と2曲を歌い、最後は彼らの代表曲“Counting Stars”でライアンがロック・スターらしく客席に乱入して終了。新旧のヒット曲を絶妙なバランスで織り交ぜた非常に完成度の高いステージだった。

次に登場したのはアリアナ・グランデ。6人の男性ダンサーを従えてステージに立った彼女は、身長153センチとは思えない圧倒的な存在感を見せつけた。大ヒットシングル“Into You”から“Side To Side”、“Be Alright”、“One Last Time”などダンサブルなナンバーを立て続けに披露。そのパワフルで透明感のある歌声は、ライブで聴くとさらに伸びやかで美しく聴こえた。全体を通してMCは控えめで、彼女の歌声の素晴らしさと洗練されたパフォーマンスには女王の風格すら感じられた。最後はバラード“Dangerous Woman”。女性ファンたちが大合唱する中、必要以上に観客と絡むこともなく、最後までクールな印象を残したアリアナだった。

と、ここでラストのブルーノ・マーズの前に、聴き覚えのあるイントロが流れ始めた。その曲は“Everybody(Backstreet‘s Back)”。そしてステージには5人の男性の姿が。バックストリート・ボーイズである。何のアナウンスもなく突如現れた5人に観客は大興奮!「サプライズ・ゲストのバックストリート・ボーイズです! 今日はみんなをメモリーレーンに連れて行くよ!」とさわやかに挨拶し、そこからは言葉どおり“As Long As You Love Me”や“I Want It That Way”など大ヒット曲を次々と熱唱。ステージでメンバーの昔の映像が流れる中、今も変わらない見事なダンスを披露する5人に、感激して涙するファンもいたほど。最後の“Larger Than Life”まで、スーパー・ボーイズ・グループのオーラ全開で観客を魅了した。

そしてラストはブルーノ・マーズ。まず“Uptown Funk”で観客を総立ちにさせて、続く“Treasure”までダンス・タイム。すると次の“Billionaire”ではブルーノが見事なギターテクニックを披露。“Runaway Baby”では拡声器を使って盛り上げ、“Grenade”かと思ったら途中から“Locked Out Of Heaven”に変わるなど、すべての曲がライブならではの斬新なアレンジとなっていて、聴きなれた曲がどれも非常に新鮮だった。ファンお気に入りの名曲“Just The Way You Are”に続いて、ラストは最新曲“24K Magic”でフィナーレ。ステージの端から端まで駆け回り、徹底したショーマンシップが際立ったパフォーマンスは、誰よりブルーノ自身がとにかく楽しそうで、その楽しさが観客全員に伝染していく。彼はまさに真の『エンターテイナー』だと思った。(木船陽子)

フォト・ギャラリーが閲覧できる「We Can Survive」オフィシャル・サイトはこちらから。
http://wcs.cbslocal.com/
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