可能性の塊

ハインズ『リーヴ・ミー・アローン』
ハインズ リーヴ・ミー・アローン
MVやライヴ映像を観ていると、ほんとに心から楽しそう。テクニックや打算、妥協なく、子供が心のままにクレヨンや色鉛筆を走らせるように音を紡ぎ出していく。その行動原理を支えるのは、ただただ好きな音楽をやりたいということだけ。アルバム・タイトルの『リーヴ・ミー・アローン』(=ほっといて)がまさにそんな気持ちを表しているのだろう。ただそうしたシンプルな魅力を伝えるのはとても難しいのだが、彼女達は自然体でクリアしてみせている。もともとスペイン、マドリードの友人だったカルロッタとアナが2013年から本格的に活動を始め2014年に作ったインディ・シングルが絶讃され、その直後から4人組で活動開始し、レコード会社の争奪戦を経てこのデビュー・アルバムとなった。演奏はヘタだし、サウンドはいわゆるローファイそのものだが、そんなことが問題なのではなく、音楽をやる喜びや、自分達の出した音に喜ぶ空気がビンビンと伝わってくるし、そこにスレた音楽人達が惹かれるのがよくわかる。もちろん気合いの部分だけじゃなく、楽曲そのものにポップな魅力成分が豊かに含まれているところもポイントが高い。(大鷹俊一)
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