いわゆる、好みのタイプ

チェアリフト『MOTH』
発売中
ALBUM
チェアリフト MOTH
一時期「ブルックリン系はおなかいっぱい」とか感じてた時期があったりしたせいか、なんとなく接点が持てずにいて、実は今作で初めて耳にした。そしたら、とても良いのでビックリして、急いで過去の2枚およびキャロライン・ポラチェックのラモナ・リサ名義によるソロもチェック。前作『サムシング』では日本語で歌うナンバーもあり、またまた驚かされた。このニュー・アルバムも“オタワ・トゥ・オーサカ”なんていう曲が入っていて、途中で日本語のアナウンスが流れたりする。先行シングルのヴィデオ2本でも、嫌じゃない感じの東洋趣味がたっぷり。

大雑把なジャンル的にはシンセ・ポップになるのだろうが、アレンジや音色のチョイス、曲そのもの、そしてキャロラインの歌が、こちらのツボをズバッと突いてくる。どこか懐かしさを覚えたりもしつつ、ノスタルジー重視のものではまったくない。音楽性は違っても、ゴールドフラップやスターズが大好きなのと、ちょっと感覚が近い気もした。前作では共同プロデューサーとして参加していた名匠アラン・モウルダーが今回は外れているものの、まったく遜色のない出来映えだ。(鈴木喜之)
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