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メンバー全員が2003年生まれ。現役大学生を中心に構成された5人組バンドだ。1曲目の“Spare”はメロウなジャズかと思いきや、すぐに高速のギターのカッティングが響き、アッパーなジャズファンクの様相を呈する。冒頭の歌詞は「It’s you」に聞こえるが実は《いつ言う》。日本語と英語の境界線をさらりと融解する遊び心溢れる歌詞とスマートでファンキーなグルーヴで即座にluvの世界観に聴き手を引きずり込む。特にこのバンドの自由度の高さが出ているのが“Ozone”だ。ジャミロクワイ→Suchmosを思わせるフューチャーファンクにスクラッチが変形したような音やいなたいコーラスワークなど、違和感のある音が随所に盛り込まれ、2番はラップ始まり。情報量が多くどこに展開するかわからないスリルを宿したサウンドと宇宙をテーマにしたユニークな歌詞が混ざり合い、強烈な中毒性を放っている。一方、“Send To You”や“LUV”といったポップなメロディが際立つ楽曲もあり、底が知れない。(小松香里)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)
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