地獄から舞い戻った野郎ども

ダムド『マシンガン・エチケット』
発売中
ALBUM
ダムド マシンガン・エチケット
ご存知のようにダムドは最初にレコード・デビューしたパンク・バンドであり、最初に解散して最初に再結成したパンク・バンドでもある。そして本作は彼らの3枚目にして、まさに起死回生の傑作だった。新加入したベーシストのイメージから「ハード・ロック色が濃い作品」とも言われるが、このアルバムよりギターに転向して音楽面での主導権を担ったキャプテン・センシブルのポップ・センスはすでに全開となっている。先頃ビル・プリチャードにインタヴューしたら「“荒廃の街角”も“メロディ・リー”も最高のポップ・ソングだ!」と話していた。必殺の名曲“ラヴ・ソング”や、オフスプリングがカヴァーした(しかし足元にもおよばない)“スマッシュ・イット・アップ”などを収録。今回は日本盤オリジナルLPの仕様を再現し、“ホワイト・ラビット”の別ヴァージョンを本邦初収録しての再発。同時に出る4th『ブラック・アルバム』もタイトルからしてビートルズに寄せた、さらにポップな秀作なので併せて聴くべき。それから、今月公開されるドキュメンタリー映画『地獄に堕ちた野郎ども』も非常に面白いので、ぜひ観に行ってください!(鈴木喜之)
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