売れ線の覚悟

ワンリパブリック『オー・マイ・マイ』
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ALBUM
ワンリパブリック オー・マイ・マイ
前作『ネイティヴ』が全米で100万枚超のセールスを記録、同作からのシングル“カウンティング・スターズ”が何と1000万ダウンロードを超える特大アンセムになったワンリパブリック、3年ぶりの4枚目である本作も既にビルボードで過去最高の3位にエントリーしている。このバンドの場合はなんと言っても、全ての楽曲を手掛けるライアン・テダーという稀代のポップ・メイカーの存在が大きい。ビヨンセからアギレラまで錚々たる面子に楽曲を提供、テイラー・スウィフトの『1989』のプロデュースにも名を連ねる彼。そんなヒット仕掛人的な人物のセルフワーク故に、本作も2016年のトレンドど真ん中のツボを押さえまくった幕の内弁当のような作品に仕上がっている。EDMやダーク・ハウス、オルタナR&Bといったエレクトロ系のエッセンスを貪欲に取り込んだのが本作の特徴で、しかもいい意味で軽薄と言うか、ポップの上澄みに宿る永遠の一瞬の重要性、その真理を知り尽くした売れる曲作りが徹底されている。マルーン5のような世界規模の成功(ライアンは彼らにも曲提供してますが)ももう目前。今度こそ日本にも熱が伝わるといい。(粉川しの)
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