そんな彼らは、現在開催しているツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2025 “6IX SENSE”」の千葉公演日である12月17日に、8thアルバム『6IX PIECE』をリリースする。それぞれがGENERATIONSと向き合い直した2025年の集大成とも言えるこの2作品には、彼らのどんな思いが込められているのだろうか。6人全員にたっぷり語ってもらった。
インタビュー=高橋梓 撮影=JOJI
──新たなスタートを切ったGENERATIONSが描かれた映画でしたが、その中には結成当時の初々しい皆さんの姿が映るシーンもありました。やや遡りますが、GENERATIONSとして「夢者修行(バス1台で全国を回るパフォーマンス行脚)」を始めた当初はどんな気持ちだったのか覚えていますか?デビュー当時は、「(EXILEや三代目 J SOUL BROTHERS とは違う)GENERATIONSの強みはなんですか?」と聞かれる度に、「名前もグループも違うんだから、そもそも全然違うじゃん!」って心の中で思ってた(笑)(小森)
白濱亜嵐 当時、LDHにはまだEXILEと三代目 J SOUL BROTHERSしかいなかったんですが、その先輩たちがすでに人気があって。「僕たちもそれに続くぞ」という思いだったのを覚えています。あとは、全員10代だったこともあって、わけもわからない状態(笑)。周りの大人たちが右と言ったらそっちに向かって全力疾走する、という感覚でした。
片寄涼太 「芸能界」というものが何なのかもよくわかっていませんでしたし、メンバー各々のルーツも違っていてお互いを理解するのに必死でもありました。そんな中で何かに向かって一生懸命頑張るという、がむしゃらな時期でしたね。
──そんな中、中務さんが少し遅れて加入されて。映画の中で白濱さんは「積極的に賛成できない気持ちもあった」とお話されていましたね。
白濱 そうですね。(中務)裕太くんが加入する前にも一度形が変わっていて、そこにサポートメンバーだった裕太くんが加入するとなったので、グループの形ができあがっていないからこその不安がありました。
佐野玲於 そこで言うと、僕も一刻も早く形になったらいいなという思いはありました。だからシンプルにダンスが上手い人に入ってもらったほうがいいと思っていて。裕太くんだったら絶対にスキルの底上げに繋がると思っていたから、僕は裕太くんの加入が決まった時は嬉しかったです。
数原龍友 僕は……まだ裕太くんを受け入れきれてないです。
全員 (爆笑)。
中務裕太 うん。デビューして13年経ちましたが、「まだ浮いてるな〜」とは感じます。
白濱 まだ!?(笑)。
中務 (笑)それは冗談ですが、当時は僕もわけがわかっていなくて。急に東京に呼ばれて、行ってみたら「面談をします」と言われて、短パンしか持ってきていなかったので、急いでスーツを買って。で、いざ面談に行ったら、特に何も言われなかったんですよ。「これからもサポートとして頑張ってね」で終わり。なんやったんやろうと思いつつも、その30分後くらいにメンバー会議があって行ったら、急に「裕太が正式メンバーで入ります」と。「え?」というリアクションはしましたが、どういうことかわかっていませんでした。それが13年間続いている、という感じです(笑)。
──“BRAVE IT OUT”でのデビュー後も楽曲がチャートの上位にランクインしたり、タイアップをたくさんやったり、ライブの規模も大きくなったりと、外側からは順調に活動されているように見えていました。でも、皆さんからすると「決して順風満帆ではなかった」という認識を持っていらっしゃいますよね。
片寄 先輩たちの活躍が目覚ましかった、というのは大きいです。比べられる期間が長かったんですよね。年齢もフィジカルも違うし、僕たちは何があるんだろうという思いはずっと持っていました。
白濱 そうだね。順調に見えていたかもしれませんが、目標やゴールが高すぎて。
小森隼 “BRAVE IT OUT”もチャートでいうと3位でした。とてつもなくありがたいことなんですが、先輩方は1位を獲っていて……特に三代目 J SOUL BROTHERSさんは僕らとデビューが1年しか変わらないので、どんどん先を走っていく姿を見て焦っていました。それに、当時はどの取材でも「(EXILEや三代目 J SOUL BROTHERS とは違う)GENERATIONSの強みはなんですか?」と聞かれていたんです。その度に、「名前もグループも違うんだから、そもそも全然違うじゃん!」って心の中で思ってました(笑)。
──うっ……、聞きがちです。以後気をつけます!
白濱 あはは! いやいや、でも聞いちゃいますよね。
小森 僕も聞きたくなる気持ちはわかります(笑)。でも、ひと括りにされて、比べられて、セールスもライブ会場の規模も僕らのほうが劣っていて、という状況だったので劣等感がすごかったんですよね。そんな中で自分たちの付加価値をどう付けていくべきなのかと模索していました。
──となると、先輩方はライバル的存在だったりも?
片寄 これは人によりそうだね。
白濱 僕はライバルではなく「対象」という感じだったかも。自分たちの数字や結果を照らし合わせる基準、みたいなイメージです。でもバラエティをやり始めてから比べる対象じゃなくなって、意識が変わった気がします。
──「歌」はわかりやすい分、ボーカルのおふたりは特に比較されることが多かったのでは?
数原 多かったですね。「EXILEみたいになれ」「三代目 J SOUL BROTHERSみたいになれ」と言われすぎていて。「はい!」と返事をしていましたが、内心では「無理だろ……」と思っていました(笑)。
片寄 「はい!」と言いながら、違いを出すために踊ったりとか。僕らも歌わずに踊っているステージもありましたもんね。
数原 ヘッドセットマイクをつけてライブをするということは、積極的にやったりしてきました。
白濱 ワールドツアーをやったのは、違いを出そうとした結果なのかもしれないですね。
──ベクトルがご自身たちに向いて以降についてもお聞きしたいです。当時は今よりも世の中にダンスへの知見が浸透していなかったと思います。そうなると、パフォーマーの皆さんは伝わらないもどかしさも感じていたのかな、と。7人の時はアーティストカラーがポップだった気がしていて。6人になったことで、ちょっとエッジーになったというか。丸かったものが六角形になったイメージ(佐野)
中務 僕はそこまで気にしていなかったですね。
小森 そもそも何もフォーカスされていなかったですから。今でこそダンスがあって当たり前になっていますが、昔は音楽番組を観てもダンス&ボーカルグループというものがLDHのグループくらいしかいなくて。なので、逆にフィーチャーされる場面もありました。ダンスが主流になりすぎている今のほうが難しいです。
片寄 そうだね。僕らボーカル組からすると、ダンスに注目がいく難しさがありました。ボーカルにフォーカスされない、僕らはどうしたらいいんだ、という葛藤が逆にあって。そのバランスも難しい時代でした。
白濱 片や一方で、台湾のMTVに出演した時はボーカルのふたりしか見えていないという。確か4曲披露したのですが、ダンサーがグループにいるという概念がなかったみたいで、僕らパフォーマーは一切映っていませんでした。
中務 僕らの手だけがチラチラ映り込んでいました(笑)。
──そういった葛藤もありつつ活躍をされてきましたが、映画の中では小森さんが涙ながらに昨今のグループの状態とご自身の状態を語られている場面がありました。
小森 あれは……あそこで泣いたらいいよな〜って。
白濱 ドキュメンタリーでそれやることあんまりないんだよ(笑)。
中務 これが先輩たちとの違いですね。
小森 先輩方は「ここで泣いたらオイシイだろうな〜」とは思わないと思います!
片寄 先輩はインタビューでこんな答え方もしないよ!
──(笑)。佐野さんも涙をこらえているシーンがありましたね。
佐野 はい。あそこを使ってくれたのは、松永(大司)監督と僕の関係性があってこそです(笑)。
全員 (笑)。
──佐野さんは、松永監督の映画『ハナレイ・ベイ』に出演した経験がありますもんね。ちなみに、あまりグループの状態がよくなかった……という理由は教えていただけるのでしょうか。
片寄 うーん。グループって、もう「そういうもの」なんだと思います。表には見えていないけれど、波があって。その一部を切り取ったのがこの映画。もしかすると、ずっとああいうことを繰り返していくんだよということを、この映画が伝えているのかもしれませんね。
──なるほど。そもそもなのですが、皆さんはもともとチームプレイはお得意なんでしょうか?
白濱 ダンサーってどうなんだろうね。
小森 これも人によるんじゃない? スクールにも入らず、ショーケースにも出ず、バトルだけ出る人もいますから。
片寄 歌う人とダンサーとの価値観の違いというのもありますし、共存する難しさはあると思います。
──そういった部分もグループの状態に影響していたのかもしれませんね。
小森 僕、改めて映画を観て「空気が悪かったのは飽和していたからなんだろうな」と気がついて。デビューからずっとやり続けてきたことで、GENERATIONSが持っているクオリティや、GENERATIONSのパブリックイメージが固まってきていました。その中でできることはやり切ってしまっている。でも、お仕事でもあるので好奇心だけで「これやろうよ」とは言えなかったし、誰かが「やろうよ」と言ったことにも「いや、もっと考えてからやったほうがいいよ」と言ってしまう。そんな状態で、「築いてきた関係性を傷つけるわけにはいかないから、余計なことは言えない」と、みんな感じていたんだと思います。それが循環の悪さ、空気の悪さに繋がってしまっていたのかな、と。
白濱 続けていくからこそ、リセットボタンが押せない。
小森 そう。安易なことで傷つけるわけにもいかないから、メンバーで集まっても発言が慎重になってしまう。そんな中で、(関口)メンディーさんの脱退があって。体制が変わったことで、溜まっていたガスが抜けた感じがしました。
片寄 リセットされたということもありますが、ピンチでもありました。ひとり抜けるって、やっぱりグループにとってはすごく大きな出来事で。
白濱 彼はグループのアイコンみたいな存在でしたから。ただ、だからこそ、彼の脱退後はより一層全員でしっかり前を向いていこうという思いが強くなって。今年のライブツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2025 "6IX SENSE"」は6人だからこそできたライブになっていると思います。
数原 パフォーマンスで言うと、きれいに分かれるのは気持ちがいいんですよね。
佐野 3人/3人は確かに気持ちがいい。
数原 3人/4人だった時は、4人のほうはフォーメーションを台形にしたりしてたじゃん。それがきれいに割れる。
白濱 シンメトリーね。
佐野 見ていても気持ちの良さが伝わると、ファンの方や友人から言われたこともありました。バランスって重要なんだなという発見はありました。
中務 コレオグラファーの方には、6人の振りは作りやすいと言われますね。
数原 偶数だと作りやすいのかな?
中務 真ん中を作らなくていいし、きれいにシンメになるからなんだろうね。
──そうなんですね。世のグループは奇数が多いのでそちらのほうがいいのかと思っていました。
白濱 センターを立てる、というアイドル文化の名残なのかな。僕らはその感覚がないので、むしろ偶数のほうがしっくりくるんです。
小森 日本は奇数が好きだよね。戦隊モノも5人ですし、馴染んでいるのかもしれません。
片寄 そういう意味では、センターがいない6人になったことで全員が主役になれる瞬間が増えたと思います。無理やりひとりをセンターにしなくなりました。映画の中でも描かれていましたが、大変でもありましたけどね。
中務 僕は定位置がだいぶズレて。今までバミりの番号がほぼ0番(センター)やったんですよ。今は8番とかが増えて、「みんな大変やったんやなぁ」と思いました(笑)。
小森 その13年の感覚の違いってさ、たぶんすごい大きいよね。
佐野 あとは、見せようとするものが変わったのかな。僕の感覚なんですが、7人の時はアーティストカラーがポップだった気がしていて。6人になったことで、ちょっとエッジーになったというか。丸かったものが六角形になったイメージです。もちろん、年齢的なものもあると思いますが、すごく違いを感じています。