黄金期はまさに今

ACIDMAN『愛を両手に』
発売中
SINGLE
ACIDMAN 愛を両手に
初めて“愛を両手に”を耳にしたのは昨年のツアー「Second line & Acoustic collection II」だった。最愛の祖母が亡くなる直前、意思の疎通を図ることが難しくなってしまった時に作った、とのMCから披露されたバラードを聴いて、これからの彼らを照らす重大な1曲になるという確信を抱いた。しかしこの20周年第2弾シングルでは、その確信すら置き去りにするほど劇的にアップデートされている。「小林武史プロデュース作品」という謳い文句を見ずともそれと知れる記名性抜群の、特にストリングスをフィーチャーしたアレンジ。まるで眼に見えない10等星あたりまでをも映し出すかのごとく、途方もない広がりと煌めきが付与されている。歌詞もブラッシュアップされ、宇宙と命の流れの中で人は寂しさや悲しみを感じるけれど、だからこそより愛を実感できるという一貫した想いが、慈愛の抱擁の刹那を描く形で綴られている。つまり雄大かつ極私的。スケールの広げ方とフォーカスの合わせ方、芯を変えずにどちらの精度も跳ね上げているのだ。今のACIDMAN、黄金期と呼んで間違いない。(秋摩竜太郎)
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