先行シングル“スメル・ザ・ローゼス”が“葉巻はいかが”、“ピクチャー・ザット”が“吹けよ風、呼べよ嵐”を連想させるなど、ピンク・フロイドの残像も色濃く焼き込まれた―いや、もはやソロとフロイドのどちらが本質でどちらが残像か判然としない彼の現在地を、冷徹なまでにハイファイに写し取った1枚、と呼ぶほうが正しいだろう。絶望とともに日常を生きる姿を美しく描き上げた最終曲“パート・オブ・ミー・ダイド”には戦慄必至。 (高橋智樹)
最も静謐で美しい絶望のかたち
ロジャー・ウォーターズ『イズ・ディス・ザ・ライフ・ウィ・リアリー・ウォント?』
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ALBUM
先行シングル“スメル・ザ・ローゼス”が“葉巻はいかが”、“ピクチャー・ザット”が“吹けよ風、呼べよ嵐”を連想させるなど、ピンク・フロイドの残像も色濃く焼き込まれた―いや、もはやソロとフロイドのどちらが本質でどちらが残像か判然としない彼の現在地を、冷徹なまでにハイファイに写し取った1枚、と呼ぶほうが正しいだろう。絶望とともに日常を生きる姿を美しく描き上げた最終曲“パート・オブ・ミー・ダイド”には戦慄必至。 (高橋智樹)