普通に宿る魔法

橋本絵莉子波多野裕文『橋本絵莉子波多野裕文』

発売中

橋本絵莉子波多野裕文 橋本絵莉子波多野裕文
チャットモンチーの橋本絵莉子と、People In The Boxの波多野裕文が結成したデュオの1stアルバム。うん、ほがらか。朝陽のように暖かく、全体的に家っぽい空気に包まれている。毎日の暮らしを気ままに切り取った橋本の言葉が、波多野の生み出すメロディに乗ると、まるで水を得た魚のようにすいすいと泳ぎだし、気持ち良さそう。想像以上にふたりの世界がピタリと合っていることに驚かされる。その昔、いしわたり淳治がチャットモンチーのデビューに寄せた「普通の女の子が普通に音楽をつくって鳴らしている。ただそれだけのことに宿る魔法」というコメントを思い出した。ただ作り、ただ鳴らす。計算を感じさせない天衣無縫の9曲だ。どの曲もしっかりと爪痕を残していくのは、ふたりの相性もさることながら、それぞれの曲が個性に富んでいるからだろう。全楽器の演奏もふたりによるもの。主に橋本が作詞とDr/Vo、波多野は作曲とG/B/Piano.などを担当しているが、特に5曲目の“トークトーク”は、波多野詞曲による楽曲で、メロディの美しさが際立つ名曲。ライブを見てみたい。(峰典子)

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