back numberの歌の世界に立つ僕

back number『瞬き』
2017年12月20日発売
back number 瞬き
《幸せとは 星が降る夜と眩しい朝が/繰り返すようなものじゃなく/大切な人に降りかかった雨に傘を差せる事だ》というキラーフレーズで始まる表題曲“瞬き”は映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の書き下ろし主題歌である。と同時に、己の弱さも不甲斐なさも噛み締めながら懸命に大切な人を守ろうとする男性目線のこの曲は、愛する人を見送る女性の胸中を《最初から/あなたの幸せしか願っていないから/それがたとえ私じゃないとしても》と悲しく美しく歌い上げた“幸せ”への清水依与吏(Vo・G)のアンサーソングだと思っている。いや、そうであってくれと僕が密かに願っている、というほうが近いかもしれない。そんなふうに聴き手が抗い難く感情移入してしまう数多のラブストーリー越しに、back numberは/清水は己の世界をよりいっそう複層的に深化させつつある――ということをリアルに告げる名曲。夢であることを逆手にとって《嗚呼 胸触りたい》とリビドーを解放する“ゆめなのであれば”も、《イビツな形だから光ったはずなのに》と創作者の葛藤を露わに綴った“ARTIST”も必聴。(高橋智樹)
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