ありふれた悲しみや喜びを侮るな

打首獄門同好会『冬盤』
発売中
打首獄門同好会 冬盤
刻一刻と開催迫る2018年3月11日の初武道館ワンマンに向け、荒行のようなプロジェクト「戦獄絵巻」が進行している打首獄門同好会。47都道府県のライブ制覇もさることながら、『夏盤』、『秋盤』と続いてきた四季連続リリースの第3作が届けられる。新曲のタイトルは収録曲順に“スマホの画面が割れた日”、“忘れらんねえですよ”、“布団の中から出たくない”というもの。2曲目の“忘れらんねえですよ”は、直球のメタルで買い物リストや忘れ物の注意を呼びかける内容だ。一方、“スマホの画面〜”と“布団〜”はタイトルそのまま、説明することさえ憚られるナンバーだが、「最も重要な伝えるべきこと」を徹底的にエクストリームなサウンドで後押しする打首の美学が貫かれている。なお今回のライブ音源は8分30秒にも及ぶ“フローネル”で、『冬盤』に相応しいパフォーマンスとなった。《なるべく小さな幸せと なるべく小さな不幸せ/なるべくいっぱい集めよう/そんな気持ち分かるでしょう》と歌ったのはブルーハーツ時代の甲本ヒロトだが、打首はその心の境地に最も近いところでロックし続けている。(小池宏和)
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