『ロータス』以来約6年ぶりの6作目。出産などをはさみ、2014年からレコーディングを開始したという。
これまでになく素顔に近いナチュラルなメイクで登場したジャケットが示すように、穏やかで落ち着いたスピリチュアルなトーンの感情表現が聴ける。サウンド面ではこれまでで最もヒップホップやR&Bに接近した作品とも言え、彼女がもう大人の表現者であることを実感する。デミ・ロヴァートとデュエットしたドラマティックな女性讃歌“フォール・イン・ライン”や、アンダーソン・パークがプロデュースしゴールドリンクと共演、肩の力の抜けた“ライク・アイ・ドゥ”もいいが、カニエやハドソン・モホークがプロデュースし、マイケル・ジャクソンをサンプリングした“マリア”(アギレラのミドル・ネーム)は、彼女の現在の等身大の姿を投影した佳作だ。(小野島大)
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クリスティーナ・アギレラ『リベレーション』のディスク・レビューは現在発売中の「ロッキング・オン」8月号に掲載中です。
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