メロディ・ポシェット、6年ぶりのセカンド。長いブランクの背景には事故や病気といったつらい事情があったようだが、ネオ・フレンチ・サイケデリアの歌姫として完全復帰を果たしている。前作はテーム・インパラのケヴィン・パーカーとのコラボでうならされたが、今回はなんと北欧の極上なサイケ秘宝:ドゥンエンと組んでいる(またもうなってます)。彼らの守備範囲は70年代欧州ジャズ・フュージョン、プログレ、百花繚乱でモンドですらあるトロピカリア風なアレンジ、クラウト・ビートにエレクトロニカまで実に広いが、その次々と色を変える緻密なキャンバスの中で、真夏の草原を舞う蝶のように軽やかに浮かんでは消える声と美しい歌はさながら幻想の絵巻。これだけの強者たちを迎えても彼女の世界観は掻き消されない。ホープ・サンドヴァルばりの「魔女」かもしれない。(坂本麻里子)
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