再始動10周年、『服部』から30周年、そして川西幸一生誕60周年(還暦)――のすべてを足して100周年、のユニコーン。すべてがめでたいが、何より再始動からもう10年かという感慨がある。特に『イーガジャケジョロ』以降のコンスタントな活動ぶりは想像以上である。
毎日使っていれば靴も革ジャンも体に馴染んでくるもので、ここのところのユニコーンはまさにそれだ。アルバムタイトル、楽曲面におけるEBI、手島いさむ、川西の縦横無尽な活躍ぶり、そしてABEDONと奥田民生の屋台骨としての存在感。すべてが主張しすぎることなくユニコーンという肉体に馴染んでいる。そして、今回の『UC100V』はその点において最高到達点であるといっていい。川西さんの“気まぐれトラスティーNo.1”とテッシーの“365歩のマッチョ”、民生の“55”など楽曲は粒ぞろい、必要以上のケレン味は皆無。“うなぎ4のやきとり1”には今だから歌える等身大のユニコーンが刻まれている。「やる」というより「ある」、5人とユニコーンの関係性を感じるにつけ、本当に100年やったらいいのにと思う。(小川智宏)
「100周年」おめでとうございます
ユニコーン『UC100V』
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