ニュートラルな出発点

ひかりのなかに『放課後大戦争』
発売中
MINI ALBUM
ひかりのなかに 放課後大戦争
このひかりのなかにが何を歌っていてどんなバンドなのかは『ROCKIN'ON JAPAN』2019年8月号のP218~219の「New Comer」でこってり書いたつもりなのでそちらもぜひ読んでほしいのだが、改めて、絶対に今のうちに出会っておいてほしいバンドである。

もちろんデビュー作らしく演奏は荒削りな部分があるし、アレンジには「あのバンドが好きなんだろうな」というのがうっすら透けて見えたりする、という意味では確かに原石なのだが、全6曲、必ずキラリと光るポイントがあって、しかも曲ごとにそのポイントが違う、というのがいい。それはつまりそこらじゅう可能性だらけということだからだ。それはたとえば“冴えない僕らに灯火を“のサビのスコーンと抜ける感じだったり、“潮風通り”のアンサンブルの風通しの良さだったり、“満ちる月”のBメロのすばらしさだったり、“舞台裏”でのヤマシタカホ(Vo・G)のボーカルのフットワークの良さだったり。歌詞にはバンドとしての確固たる信念が感じられる一方で、音楽的にはどこへでも行ける軽やかさがあって、このバンドの未来を明るく照らし出している。(小川智宏)
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