メロウな歌心を照らす1枚

スノウ・パトロール『リワークトEP1』
発売中
EP
スノウ・パトロール リワークトEP1

今年のサマーソニックでの来日で、2006年以来となる待望の日本でのライブを行なったグラスゴー発のスノウ・パトロール。結成25周年を迎えリリースされたこのEPは、新曲とこれまでのヒット・シングル、代表曲3曲をリアレンジし、レコーディングした作品となっている。タイトルに『リワークトEP1』とあるので今後にも期待してしまうところだが、第1弾としてリアレンジされたのは“チョコレート”(2003年)、“クラック・ザ・シャッターズ”(2008年)、“オープン・ユア・アイズ”(2006年)で、アルバム『ワイルドネス』のワールド・ツアーの合間を縫ってレコーディングされた。

ギター・ロック然としていた“チョコレート”は、その繊細な歌心を活かしたよりリリカルで空気感のある仕上がりになっている。BPMを落として、歌の背景を静かに描いたサウンドが美しい。“クラック・ザ・シャッターズ”はエレクトロ・タッチで、丸みを帯びたサウンドがメロディを柔らかに広げていく曲となった。ピュアなラブ・ソングを、よりパーソナルに伝えるようなアレンジだ。イギリス、ヨーロッパだけでなくアメリカでの成功も掴んだアルバム『アイズ・オープン』からシングル・カットされた“オープン・ユア・アイズ”は、多くのドラマ等にも起用されたキャッチーでドラマティックな曲だが、今回はアコギをメインに、リフレインするサビを引き立てるアレンジになった。

リアレンジ曲の雰囲気をまとめ上げる新曲“タイム・ウォント・ゴー・スローリー”は、美しくクラシカルなバラード。ジェントルなボーカルと、神聖で奥行きのある鍵盤やエフェクティブな音響が甘美に絡み合った、幻想的な1曲だ。アルバムとはまた違った側面を見せるEPであり、豊潤なメロディが存分に味わえる1枚だ。 (吉羽さおり)



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ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』10月号に掲載中です。
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スノウ・パトロール リワークトEP1 - 『rockin'on』2019年10月号『rockin'on』2019年10月号
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