まず自らが有言実行

THE BACK HORN『希望を鳴らせ』
発売中
SINGLE
THE BACK HORN 希望を鳴らせ
表題曲は、強いアタック感で疾走するドラムが牽引する直球のギターロック。タイトル通りストレートに前を向いたリリックではあるものの、《自由のその羽根をもがれても 希望を鳴らせ》や《希望を鳴らせ 四の五の言わねぇ 諦めなど知らねぇ》など常に置かれる立ち位置が逆境となっているのがなんとも彼ららしいし、このような状況の現在だからこそより多くの人の背中を押し得るのではないか。一方、“疾風怒濤”はバックホーン流のディスコパンクになっており、せわしなく展開するカオティックな平歌からこれまたエクストリームなサビで爆発する、奇天烈ダンスナンバー。元は岡峰の発言から引用したという《重力うぜえなあ》というキラーラインと共に頭の中を回り続けるような高い中毒性がある。まるで異なる方向性の2曲だが、フロアから突き上げられる拳やシンガロングする声が容易に想像できる、ライブ化け必至の楽曲という点においてどちらも共通している。先のことはわからずとも、当然にライブがあるかつての日常を目指しまず踏み出すことこそ、彼ら自身の「希望を鳴らす」ということなのだろう。(長瀬昇)

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