ディスイズ・ザ・ロックアルバム

[Alexandros]『But wait. Cats?』
発売中
ALBUM
[Alexandros] But wait. Cats?
“Aleatoric”(偶然性の)と名づけられた1曲目のインストが流れ出した瞬間に、身体中の毛穴が開く。そこから荒々しい音像がゴリゴリと鳴り響くロックンロール“Baby's Alright”に突入した瞬間に、今度はその開いた毛穴から湯気が噴き出すような気分になる。そして今や[Alexandros]最強のロックアンセムのひとつになった“閃光”へ――最大限にいい意味でこう言いたい。「なんだこれ!」。今が2022年だとか、ここが日本だとか、[Alexandros]がここまで辿ってきた道程だとか、そういう周辺情報の一切合切をガン無視して唸るソリッドなドラムと地を這うようなベースと鋭いギターと歌と叫び。“どーでもいいから”で川上洋平はいみじくも《私はいつだってビューリフォー/くだらない夜をぶっ壊していけ》と歌っているが、まさにそれ。開き直ったかのようなストロングスタイルのアルバムである。もちろんその開き直りにはちゃんと理由があるし、それだけの自信が彼らにはあるということだ。最後の“クラッシュ”と“awkward”のクラシックなロックアンセム連打で全部持っていっちゃう感じも最高。(小川智宏)

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