2023年6月29日の東京ドーム公演をもって解散する6人にとって、これがこのチームで過ごす最後の夏だった。2022年10月2日に開催された、グループ史上最大規模の野外ワンマンライブが映像化。メンバーの人柄が出たふとした様々な表情や仕草までをも捉えるだけでなく、会場を取り囲む富士吉田の豊かな自然、富士の裾野のように左右に広がるステージと2万人が集った客席の空撮や、客席の通路を駆け抜ける魚眼レンズの迫力あるカットなど、当日の模様を空間ごとコンパイルしている。
等身大かつ堂々としたパフォーマンスで魅了した前半戦、各々のキャラクターを活かした映像コント、“NON TiE-UP”などで提示した観客を振り回す型破りなタフネス、観客を優しく抱きしめるように作り出すラストの晴れやかな一体感など、彼女たちが結成当時から大事にしてきたもの、活動の中で手にしてきたものが余すところなく発揮されている。日が沈んだ瞬間の“プロミスザスター”で見せた6人の表現者としての集中力には目を見張った。あの日の一番星は間違いなく彼女たちだった。(沖さやこ)
(『ROCKIN'ON JAPAN』3月号より)
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