【知りたい】神はサイコロを振らないはこの5曲を聴いてハマれ!

【知りたい】神はサイコロを振らないはこの5曲を聴いてハマれ!
それこそ“夜永唄”や“泡沫花火”のようなメロウなバラード名曲であったり、“未来永劫”をはじめとするハイパーなロックナンバーであったり、どの楽曲をきっかけにバンドの存在を知ったかによって、神はサイコロを振らないという音楽の印象は大きく異なることと思う。特定のジャンルやスタイルにとらわれることなく、ソングライター・柳田周作(Vo)の創造性の赴くままに生み出された楽曲が、バンドの可能性を次々に押し広げていく。アインシュタインの名言をバンド名に掲げた彼ら4人の在り方は、ロックやポップの謎と法則を解き明かそうとする探求者のようでもあり、時代と共鳴しながら時代に爪痕を残すエモーショナルな冒険者のようにも思えてくる。(高橋智樹)


①夜永唄

2019年のインディーズ盤ミニアルバム『ラムダに対する見解』に収められた“夜永唄”は、後にTikTokを中心に注目を集めて2020年のバイラルチャートを賑わせ、SNS上に多くのカバー動画を生み出すに至った。《どうして心ごと奪われてでもまだ/冷たいあなたを抱き寄せたいよ》という歌い出しの誘引力。《あなたに逢えば二人はもう/友達に戻れないと分かっていた》と想いを突き上げるサビのドラマチックな高揚感。柳田の歌の物語性に密接に寄り添う、バンドサウンドのスケール感。すべてが完璧なロックバラードのマスターピースだ。

②巡る巡る

“夜永唄”がヒットした翌年の2021年、TikTokのCMソングに抜擢された“巡る巡る”。リズムマシンの音色や同期トラックとバンドアレンジを巧みに織り合わせたハイブリッドな質感のサウンド越しに、未だ見ぬ「その先」へと逸る気持ちの疾走感を鮮やかに描き出している。4ピースのロックバンドという固定観念に縛られず、清冽で透明感あふれるサウンドスケープへ飛び込むことで自分たちをアップデートしてみせた“巡る巡る”は、今なおスリリングなまでの躍動感に満ちて胸に響く。

③愛のけだもの

同世代のアーティスト・キタニタツヤをゲストに迎えての共作曲は、神サイ&キタニならではのシティポップナンバー。《あなたが汚して、濡らして、傷をつけて/ダメにしてしまった私を/最後まで愛さなくてもかまわない/二人の動物がいるだけ》という生々しいサビのフレーズを、ポップもファンクも咀嚼し再定義したタイトなビート感で痛快にドライブさせてみせた。同楽曲が収録された全20曲収録のメジャー1stアルバム『事象の地平線』には、他にも神はサイコロを振らない×アユニ・D(BiSHPEDRO)×n-buna from ヨルシカ名義のコラボ曲“初恋”も収録。バンドという枠組みすらも超えてイメージを具現化する姿勢が、彼らの「第1章」において早くも結実する形となった。

④カラー・リリィの恋文

TVアニメ『アオアシ』第2クールのエンディングテーマとして配信リリースされた“カラー・リリィの恋文”。《他の誰でもなく君に/駆け抜けて欲しいんだ》……『アオアシ』の物語と寄り添う柳田の、願いに満ちたリリックは同時に、その歌に触れるリスナーへの願いをも鮮明に立ち昇らせてくる。青春性を音で体現するようなシンプルなバンドアレンジが、聴く者すべての心に灼熱の季節を想起させる名曲だ。

⑤修羅の巷

《無様にいこうぜ/愚か者と嘲笑われたって》……福山雅治×大泉洋主演のTVドラマ『ラストマンー全盲の捜査官ー』の挿入歌としても話題を集めた、ハードロック的な焦燥感に裏打ちされた重厚なナンバー“修羅の巷”。柳田自身も「どれだけ笑われても、失敗しても、自分以外全員敵になっても、それでも立ち向かえや!っていう、ストロング系な楽曲」とインタビューで語っていた通り、バンドと自分自身の現状と対峙し、新次元へと突き抜けたいと夢想する衝動が、名匠・亀田誠治のサウンドプロデュースによって、この上なくタフなロックアンセムとして結晶している。自分たちの情熱に忠実に築き上げた楽曲が、自らのロックとポップの新たな指針となっていく――。そんなマジカルな無限サイクルの真っ只中を、神サイは今この瞬間も疾駆しているのである。


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