未発表の新曲を10曲やることを告知したうえで行った、そして10曲じゃなくて12曲やった、さらにアンコール3回で過去の曲も8曲演奏した、2021年11月4日の東京ガーデンシアターを映像作品化したのが、これ。1年後、その12曲をブラッシュアップし、さらに新曲を2曲書き下ろしてリリースされたのが、ニューアルバム『Les Misé blue』である。なので、このライブの時点では「東京ガーデンシアターという大会場で観客全員が初めて聴く曲を大量にやるライブを観れる」ことが魅力だったわけだが、『Les Misé blue』リリース後の現在は、そこに「どのようにブラッシュアップされたか、聴き比べるとわかる」という楽しみが加わっているのだった。『Les Misé blue』の“明かりを灯せ”が、この映像作品では“(I wanna be your)Girlfriend”だったりするように、曲名や歌詞が違う曲、多いし、アレンジや各メンバーのプレイも然りだし。次は『Les Misé blue』リリース後に行った横浜と大阪のライブを映像化してほしい。観比べたい。東京ガーデンシアターも横浜も生で観たんだけど、それでも。（兵庫慎司）

（『ROCKIN'ON JAPAN』4月号より）

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