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春頃、結成25周年アニバーサリー企画のひとつとして「THE BACK HORNのキャッチコピー」募集が行われた。その結果を見ていると、「生命」や「生きる」というワードが本当にたくさん並んでいた。25年間ブレずに「生きる」ことに向き合ってきたTHE BACK HORNの矜持を改めて実感するとともに、その覚悟と生き様がリスナーにしっかり届き、人生の宝物として共有されている事実に胸が熱くなった。そして、“最後に残るもの”は、キャッチコピーとして集まった手紙への返事のような一曲だ。《出会えて良かった》《生き急いでしまいそうだった瞬間に/この手を掴んでくれたのは/あなただった》という歌詞から、切実な感謝の想いが伝わってくる。一方で、彼らは《最後に残るもの 音楽が鳴り止む頃》を見据える。生きているからこそ終わりは必ず来るけれど、その先に繋がるものを信じて、今がむしゃらに音を鳴らし、歌う。声と音、メロディと歌詞すべてに宿る覚悟が熱く、どこまでも美しい。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年11月号より抜粋)
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