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1月3日にこのニューアルバムをリリースし、1月11日Zepp Hanedaを皮切りに全都道府県ツアーを回り、その途中の3月にはバックドロップシンデレラと5本のアメリカツアーへ……という結成20周年の活動が、既に始まっている打首獄門同好会。某ウェブでインタビューし、ツアーの初日も観たので(スキマスイッチと対バンでした)、確信を持って言えるが、本作のキモは、既発の5曲以上に新録の7曲である。「サンバやラテン等の非ロック系音楽がいきなり混じる」「それに伴い脈絡無視で曲調が変わる」「テンポやコード展開の面で音楽理論的にやっちゃダメなことに挑む」といった、大澤会長曰く「カオスな曲」がその7曲であって、つまり、打首しかやらないしできない、オリジナリティ溢れる方向に進んでいる。しかもどの曲もそれが成功している、というか面白い、とにかく。このタイミングで海外ツアーというのも正解な気がする、こんなバンド、間違いなく他の国にはいないし。いや、日本にもいないわ。(兵庫慎司)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年3月号より抜粋)
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