タイトルは尾崎の本音でも照れ隠しでもある、と思う

クリープハイプ『もしも生まれ変わったならそっとこんな声になって』
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ALBUM
クリープハイプ もしも生まれ変わったならそっとこんな声になって
「バンドで話し合って、愛してやまないアーティストにお願いをしました」(尾崎世界観)という、「現メンバーになって15周年」記念トリビュートアルバム。11組が参加。こういう時って、自分が特に好きな曲を誰がどのようにカバーしているかが気になるところであって、僕の場合この11曲で言うと“二十九、三十”と“ナイトオンザプラネット”で、ウルフルズスカパラがカバーしている。原曲がシャッフルなのを8ビートにリアレンジした“二十九、三十”はさすがウルフルズだし、「演奏はスカパラ、尾崎が歌う」という反則気味な“ナイトオンザプラネット”は、演奏はもちろん尾崎の歌まで新曲みたい。さらに他も、さんざん聴いた曲ばかりなのに、どれも「え、こんな曲だったのか」という発見だらけだ。特に驚いたのはanoの“社会の窓”、彼女が自分のために自分で書いて自分で歌っているように響く。あとback numberの“バンド”も、全然ひねってないのに清水依与吏のボーカル力に「まいりました」と言いたくなる。(兵庫慎司)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年10月号より抜粋)


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