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近年の作品には外部プロデューサーが参加していたが、今作は3人だけの制作に立ち返った。その選択の背景を訊いたら、ササノマリイ(Key)いわく「単純に僕が悔しかったから」。「得意な人に頼んだらいいじゃん」と不貞腐れたような時期を経て、最高な曲を自分の手で作りたいというマインドになったという。そうして各々の新たな可能性を引き出し、Dios史上最もバリエーション豊かなアルバムが完成した。タイトル曲は、たなか(Vo)がぼくのりりっくのぼうよみ時代を振り返った楽曲で、トラック自体もぼくりりを彷彿とさせる。すべてがネガティブに見えた時期から、生きることが楽しいと素直に言えるようになった現在までが歌われている。アーティストを追いかけ続けることの醍醐味のひとつは、人間の変化を見られることにある。作品にまつわるすべての変化の奥には、作り手の考えや感情の変化が必ずある。人間という生き物の成長過程を知ることは、自分自身をよりよい方向へと導くことに繋がると、私は思っている。(矢島由佳子)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年1月号より)
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