美しいメロディと透明感の高いギター・サウンドにラップをフィーチャーしたシングル“koi”に続き、2ndシングル“ame〜rain song〜”では、やわらかな雨音をギターに託したバラードを披露したSPANK PAGE。物思いの、静謐な時にそっと寄り添ってくれるような音楽を奏でる、彼らの初アルバムが完成した。
静かな主張がある音楽だと思う。ふと手に取った本に、胸打つ一節を見つけたような、深い響きや余韻が、体に残る感覚だ。結構、青臭い気持ちがストレートに描かれた歌詞ではあるのだけど、それがスッと入ってくるのは、きっと伝え方のうまさにあるのかもしれない。言葉そのものの意味やパワーでなく、その言葉に含まれた繊細で微妙な気持ちを音で表現しようとしている。一言でいいきることや、正負で分けることができない(分けたくない)心のひだをふるわせるサウンドだ。キラキラとしたアルペジオやフレーズが積み重なったレイヤー・サウンドは、まるで澄んだブルーと淡いピンクが絶妙に溶け合う、夕闇前や夜明け前のマジックタイムの空のよう。きれいな響きに、少し時がとまる。(吉羽さおり)