約80分、全16曲という特大ボリュームで放たれる1stフル・アルバム。“見つめていたい”“フレイム”“MW~Dear Mr.&Ms.ピカレスク~”“星に願いを”といったシングル曲はまさにそうだが、彼らはグッド・メロディと心地よいノリを駆使し、キャッチーであることを徹底的に大切にしているバンドだ。これは実は非常に過酷な道なのだと思う。なぜなら、キャッチーなものをどんなに一生懸命目指したとしても、多くの人の心を動かせなかったならば、「あなたの目標達成度はゼロです」という、とんでもなく冷酷な結果を突きつけられてしまうからだ。言い訳が一切許されないこのフィールドは、ミュージシャンにとってもの凄く怖いだろう。その点、flumpoolは頼もしい。今回の16曲がまさにそうである通り、トリッキーな手法に特に走ることなく、ひたむきにギター、ベース、ドラム、歌を基調として、人々の心に深く届くことに邁進している様は、逆に尖った心意気を感じさせる。華やかな存在感であるだけに、近寄り難さを感じていた人もいるかもしれないが、本作を聴くと彼らへの印象が大きく変わると思う。(田中大)