ウキウキもモヤモヤも包み込む「青」

LOVE LOVE LOVE『空想パドル』
2010年01月13日発売
MINI ALBUM
LOVE LOVE LOVE 空想パドル
《あなたを愛していること それが生きてく意味かな》という素直な言葉がキャッチーなメロディに乗る“タシカなカタチ”、アップテンポなロックンロールで、バイトをしながら夢を追う姿を描く“パートタイムビリーバー”、《空が灼けおちたら/僕はきっとさよならさ/悲しくて 悲しくて 悲しくなって/泣くよ カナカナ》と、必ず訪れる「終わり」と「別れ」の、その先を希求する“カナカナ”。

この『空想パドル』で歌われるのはあくまでも「平凡な毎日」だ。でもそれは「平安な毎日」とは決定的に違う。理想と現実のズレにもがき、摩擦しながら生きていく。大好きな君と、バイト先の上司と、掴みたい夢と、今自分が置かれている現実と……。擦り切れるのもぶつかるのも痛い。けれど、その摩擦さえ愛おしいと思えれば、きっと前に進んでいける。そんな普遍的なメッセージとキュンとくる瞬間がちりばめられた1枚だ。過去2枚のミニアルバムに続くこの『空想パドル』は、青く切ない思いを描いたLOVE LOVE LOVEのブルー三部作の完結編。今後の彼らの音楽性がどんな発展を見せるのか、早くも楽しみだ。(福島夏子)
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