『花束』から間髪入れずにリリースされる新シングルは“Light Infection”につづくアニメ・タイアップ曲で、“Light Infection”に通じる、メリハリの効いたキャッチーな曲。以前のような派手な曲展開がなく、その意味ではやや地味とも言えるが、サビのメロディも、共有を促すリリックも同時代的なリアリティがある。演奏力の確かさ、歌の魅力、フックも効いた曲作りのセンスなど、彼らの良さが存分に発揮された佳曲であり、前作からの着実な正常進化を思わせる。
プラハの音楽といえば、ギター・トリオの可能性の極限に挑むような、どの音がなくなっても音楽として成り立たなくなってしまうような、そんなギリギリのところで鳴っている緊張感が魅力でもあるのだが、今回はパーカッションを加えることで(たぶんギター、ベース、ドラム以外の音が入るのはこれが初めて)、以前のような構成のカッチリした、息のつまるようなストイックさはやや薄れ、いい意味で、ゆるめのグルーヴが醸し出されている。近々フルアルバムも予定されているようだが、どんな変化を示してくれるか楽しみ。(小野島大)
次のアルバムは相当期待できそう
Prague『バランスドール』
2011年08月10日発売
2011年08月10日発売
SINGLE