美メロが解き放つ心の奥底

WEAVER『ジュビレーション』
2011年08月24日発売
ALBUM
WEAVER ジュビレーション
照れくさくて普段は意識しようとはしないことを、ごく自然に噛み締めさせてくれるのがWEAVERだ。出会いのかけがえのなさを歌った“Shine”。人それぞれの岐路が交差する春に抱く不安と希望が詰まった“春色グラフィティー”。支えてくれる友への感謝を綴った“キミノトモダチ”……などなど、あらゆる曲で描かれているのは、どんなに屈折した人でも、心の奥底では捨て去ることができない感情ばかりだ。この3人が奏でる音、歌、ピアノの旋律に触れると、どんな人であっても、それらの事柄を素直に肯定せずにはいられないのではないだろうか。

東日本大震災後に彼らが抱いた想いを描いた“希望の灯”が、本作には収録されている。子供の頃に阪神淡路大震災を体験した3人なりの何かを表現したいと思って制作したそうだが、「自分たちが音楽で人を励ますなんて、おこがましいのでは?」という躊躇もあったという。“希望の灯”はそんな迷いを振り払うかのように、一際瑞々しく響き渡っているように感じられる。そして、この曲で歌われているのもまた、誰にとってもかけがえのないことなのだと思う。(田中大)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on