黄金期の復活

アンスラックス『ワーシップ・ミュージック』
2011年09月14日発売
ALBUM
アンスラックス ワーシップ・ミュージック
アンスラックス通算10作目の新作は、8年ぶりであることに加えて、黄金期のヴォーカル=ジョーイ・ベラドナが復帰したという記念すべき復活作になった。ジョーイが歌うアルバムは5作目の『パーシスタンス・オブ・タイム』以来で、実に11年ぶりだ。今作の制作が始まった07年以降、ダン・ネルソンの加入やジョン・ブッシュの再復帰など先行きが不透明な時期もあったが、昨年スラッシュ・メタル四天王の「THE BIG4」ツアーでジョーイが完全復帰、新作が最高の形で日の目を見ることになった。キレのある激しさとヘヴィネスの中に、タイトルどおり敬愛の念が込められたアルバムで、鐘の音が響き渡る“イン・ジ・エンド”は他界したロニー・ジェイムス・ディオとダイムバッグ・ダレル(前作にギターでゲスト参加)に捧げられ、大先輩を敬してそのまま“ジューダス・プリースト”と名付けられた曲もある。結成から30年を迎えた今年、紆余曲折を経て最強の新作を出すに至った彼らを称えたくなる意味でもふさわしいタイトルだ。どの時代から聴き始めたにしろ、アンスラックス・ファンが待ち望んでいたアルバムに間違いない。(網田有紀子)
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