僕らはMr.Childrenと生きている
Mr.Children『Mr.Children 2001-2005 <micro>』
2012年05月10日発売
ALBUM
たとえば《そう何度でも 何度でも/君は生まれ変わって行ける》というエールに与えた“蘇生”という壮大な記号。たとえば“タガタメ”で描いた《この世界に潜む 怒りや悲しみに/あと何度出会うだろう それを許せるかな?》と《明日 もし晴れたら広い公園へ行こう》の壮絶なコントラスト……日本のシーンで最もコンセプチュアルな世界を展開しながら、日本丸ごと揺さぶるほどのポップ感を獲得してきたMr.Children。彼らの音楽とともに生きていることの意義を、デビュー20周年の記念日に『Mr.Children 2005-2010〈macro〉』と同発される今作は雄弁に伝えてくる。『優しい歌』から『四次元 Four Dimensions』までのシングルA面曲(“ヨーイドン”を除く)+同期間のアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』『シフクノオト』の収録曲で構成されたベスト・アルバム。内なるミクロの思考を突き詰めることでマクロな訴求力が生まれ、マクロな世界への想いが僕らのミクロな日々を鼓舞する――というミスチルの循環のドキュメントとしてのみならず、21世紀最初の5年間のロック・クロニクルとしても重要な1枚。(高橋智樹)
2012.05.07 20:00