これでもHINTOの魅力の50%です

HINTO『She See Sea』
2012年06月20日発売
ALBUM
HINTO She See Sea
遂に届けられるHINTOのデビューアルバムである。「今さら何を言ってやがる」的なことを敢えて書くが、すげえいいバンドだなあ。いや、しみじみとそんな感慨が溢れ出してしまうような、そういう作品なのである。デビューアルバムなのにおかしな話だ。でも、これまで熱心にライヴへと足を運んできたようなファンも、本作に触れれば同じような感慨を抱くはずだ。初の正規流通盤『NUKIUCHI LIVE. EP』が、その名のとおり生の興奮を封じ込めたライヴ音源であったことは、正解だったと思う。もし今作で初めてHINTOに触れていたら、少なくとも僕はかなり動揺したはずだから。
 
捩れつつ高品位なメロディとユーモラスな言語感覚で、しかしどうにもエモーショナルにならざるを得ない情景を切り取ってしまう安部コウセイの歌。そんな世界観をじっくりと、豊かに広がるギター音響で押し広げる伊東真一。ビッツ君のドラムも歌に寄り添ってゆく。つまり、ライヴのエネルギッシュな熱狂を敢えて封印し、リスニング作品としての普遍性に重点を置いた作風なのだ。これが素晴らしい。リピート地獄に陥る。(小池宏和)
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