絶対ライヴが観たい!

ポリサ『シュラミス』
2013年11月13日発売
ALBUM
ポリサ シュラミス
ミネアポリス発の「シンセ・ポップ」・バンドというのがポリサによく使われる形容詞だが、目下そうした表現から想像されるようなドリーミーなサウンドを思い浮かべると最高に裏切られる。これは格好いい。そもそもこの血だらけの女性の後ろ姿というアートワークからして、さらにその修正版も存在するという事実からして、ここ最近のインディ・トレンドとは一線を画しているのは明らか。とはいえ“スマッグ”にみられるようなR&B/トリップホップの影響も感じさせるサウンドはトレンドの最先端であるともいえる。ヨーロッパ的な洗練を感じさせるサウンドの落ち着いた冷ややかさと、ライヴで観たら圧倒されるであろうダイナミックで立体的なサウンド。その二面性が彼らのユニークさといえるだろう。前述のアートワークに加え、フェミニストのシュラミス・ファイアストーンから採られたアルバム・タイトルをはじめとしてM.I.A.やサヴェージズを思い出させるステートメントのブレなさも、ファンシー一辺倒ではなくオートチューンを施され歪められた女性ヴォーカルも、ボン・イヴェールがラブコールを送る所以かもしれない。(羽鳥麻美)
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