キャリア初のベスト。新曲2曲に加え新録1曲、シングル曲など全17曲75分という内容。この人たちのシングル曲はおおむねアップテンポのアレンジが派手目の曲が多く、そのうえ本作にはライヴの定番曲も収められているので、高揚感は相当なものだ。もちろん彼らの作曲能力も確認できる。誰にでも薦められる元気の出るCDである。
とはいえ初回限定盤のほうに併録されているDVDはさらに興味深い。いまや入手困難となったインディーズ時代のミニ・アルバムをスタジオ・ライヴで再現したものだ。25台のカメラを使ったという映像は、通常のオーディエンス・ライヴでは困難なアングルでの撮影を可能にする。一発録りの真剣勝負ゆえの緊張感あふれる表情、楽器を弾く手元が、鮮明な映像で捉えられる。新鮮。そのうえ録音スタジオでの演奏だから音質も素晴らしい。そして楽曲も、ミディアムからスロウ・テンポのシンプルでベーシックなアレンジが多く、シングル曲とは対照的な地に足の着いたロック・バンドとしての原点と、そのポテンシャルのほどが十分に確認できる。ファン必携。(小野島大)