メイド服を纏い世界と戦え! BAND-MAID、最新作『YOLO』を語る(2)
進むべき道が定まった感じがする。精一杯突き進みたい
――“YOLO”で描かれている「誰に何と言われようが、自分たちの道を進む!」という強い気持ちは、ギャップが生む偏見をぶち破って突き進むBAND-MAIDの姿そのものに感じます。
ミク ありがとうございます。「人生は一度きりなんだ」という強い気持ちをこめている曲ですから、「自分自身を強く持つ」というBAND-MAIDらしさが出ていると私も思います。
AKANE 私たちも、迷いに迷った時期を経て、こういうバンドになったんです。最近は、進むべき道が定まった感じがあるので、精一杯突き進みたいと思っています。
――“YOLO”の歌詞に《消えない魔法を描くんだ》という一節が出てきますが、まさにこういう気持ちでやっているバンドですよね?
ミク はい。魔法も使えるメイドさんになりたいです(笑)。
AKANE 魔法も使えるメイドって、最強ですね(笑)。
ミク 私たちは世界征服も目指していますから、魔法を使えたら心強いです。自分たちがやりたい世界中のあらゆる場所でお給仕をしたり、「BAND-MAID」という名前を聞いたら知らない人はいないような世界にできたらいいなと思っています。
――2曲目の“Unfair game”も、“YOLO”とはまた別の切り口で、みなさんの逞しさが伝わってきましたよ。
ミク “Unfair game”は、ダークな雰囲気もある曲なんですけど、そこから見える光だったり、強さというものを表現しています。
彩姫 この曲、レコーディングの日に、なんだかすごく喉の調子が良かったんですよ(笑)。高いテンションで歌うことができました。
ミク “Unfair game”は歌詞が気に入っているんですけど、さいちゃん(彩姫)が歌った瞬間に、すごくハマった感覚がありました。
――あと、3曲目の“matchless GUM”は、新境地ですね。揺れる女心を感じた曲です。
ミク “YOLO”と“Unfair game”は、意志を描いている曲なのに対して、“matchless GUM”はかわいらしい女の子の部分が出ています。
彩姫 おっしゃる通り、今までのBAND-MAIDにはなかった感じだと思います。でも、サウンドはとてもエモいです。
ミク この曲もお給仕で定番化できたらいいなと思っています。
彩姫 お給仕をしていると、「こういう曲が欲しい」というのがどんどん広がるんですよ。今回のシングルの3曲によって、お給仕がさらに楽しくなるんじゃないかと思ってます。
世界を目指すことをずっと考えてきて、やっと形になってきた。さらにいろんな国々でやりたい
――お給仕の盛り上がり方が最近特にすごいですよね。この前のツアーも全会場がソールドアウトだったじゃないですか。
ミク 嬉しいことです。
彩姫 BAND-MAIDは、楽しみながら活動を積み重ねてきて、最近嬉しいことが増えてきているんです。
――海外でのお給仕も今後さらに増えそうですね。初の海外公演は、今年の3月のシアトル(日本カルチャーの祭典「SAKURA-CON」に出演した)でしたっけ?
ミク はい。その後、イギリス(ロンドンで行われた「MCM LONDON COMIC CON」)でもお給仕をさせて頂きました。世界を目指すというのもずっと考えてきたことなんですけど、やっと形になってきて、びっくりしています。そして、さらにいろんな国々でやりたいなということも思うようになりました。
AKANE バンド名を見ただけでも、コンセプトがわかりやすいので、実際にお給仕を観て頂けたら、さらに伝わるものがあると思います。現地のお嬢様がメイドのコスプレでお給仕に来てくださったこともあるんですけど、そういうのも嬉しかったですね。
MISA 私は海外の音楽が好きで、特にイギリスの音楽を聴いていたんです。だから、ヨーロッパとか、いろんな国々でもできるようになったというのが、音楽好きとしても嬉しいです。
KANAMI 今後、海外でも思いっきり演奏し続けて、いろんな方々に盛り上がって頂きたいですね。
彩姫 でも、海外のお給仕は、現地に行くまでなかなか実感が湧かないんですよ。SNSで「チケット買いました」とか見ても、「本当?」っていうような半信半疑の感覚になりますから(笑)。
ミク 写真を見て、「あっ、チケットにBAND-MAIDって書いてある」って、どこか他人事のような感じです(笑)。アニメとかの日本の文化が海外で注目を浴びるようになっているからやれるようになったというのもあるんでしょうね。でも、曲をしっかり表現して、自分たちの意志を持ってやっているバンドであるというところも、伝えていきたいです。そして日本のバンドシーンの中でもBAND-MAIDというものを広めていきたいです。
KANAMI やはり、「いろんなみなさんと一緒に楽しみたい!」というのが、私たちの目指すものなんですよね。
彩姫 見た目でいろんなイメージを抱く人がいると思うんですけど、1回聴いて頂けたら、何かが伝わるはずです。
AKANE 私も、男とか女とか関係ないと思ってドラムを叩いていますから。
彩姫 「舐めんなよ!」くらいの気持ちでやっています(笑)。
――最後に、読者に何か伝えたいことはありますか?
ミク やはり思うのは、できるだけ多くのみなさんにお給仕にご帰宅(「ライブに行く」という意味)して頂きたいということですね。1回でもご帰宅して頂けたら、見た目からは想像できないものを感じられるはずです。いろんな先入観とかを取っ払う方が楽しいですよ。