究極の「希望」宣言、最高傑作『ONENESS』のすべて
『ONENESS』は、miwaがさらにmiwaになっていく過程をつぶさにとらえた作品だ。miwaによるmiwaのドキュメントと言ってもいいくらいリアルな物語がある。それは要するに歌の変化である。miwaはこれまで数々のシングルで、数々のタイアップに完璧に答える過程において、新たな世界と出会い、楽曲にしてきた。そのトライアルが生んだ最高の果実は、miwaの歌が言葉を超えた歌そのものとして説得力や魅力を増し、結果、音楽家としての厚みがぐっと増してきたことだ。『ONENESS』はあえて言うなら、ヴォーカルmiwaのひとつの完成形を刻んだ、「歌のアルバム」と言っていい。本作に至るmiwaの発言を、JAPAN5月号の発売に先駆けてまとめてみた。
アルバムのことを考えていく中で、“希望の環(WA)”とか “360°”とか、みんながひとつになったり、縁を連想する楽曲が多いことに気づいて。それはテーマなのかもしれないなって。それを集約するひとつの言葉を探してた時に『ONENESS』っていう言葉に出会って。もうこれしかないと思いました
『Delight』はほんとにすべてが詰まってるというか、自分と音楽だったり自分の人生だったり、人生とは?っていう問いを深く見つめてできた作品だとは思ってますね。なんのために生まれてきたのかとか、そういうことをすごく考えながら生きてたんだと思いますね、あの時
“Faith”とか“君に出会えたから”とか、7曲くらい同時にタイアップが来ちゃったんですよ。人生最大のピンチを迎えて(笑)。それがほんとにしんどくて、よくできたなって思うんですけど。全部一緒のタイミングで。でも全部に全力を注ぎたくて、っていうのも乗り越えたアルバムです
タンポポなんですよ。タンポポの種を持って飛んでるんです。まさにひとつひとつの種として飛んでって、聴く人の心に宿ったら、また新しい花が咲くし。でもタンポポってひとつひとつの種が集合してタンポポだから
今回のアルバム、14曲って多いんですよ。最初は長いかなって思ったんですけど、並べてセットリストを考えた時に、飛ばしたい曲が1曲もないなって。ほんとに全曲に同じぶん愛情を持てるアルバムってなかなかないと思うんですよ。どれもがちゃんと正面を向いてくれてる。全部が意味を持ってそこに存在してくれてるアルバムだなって
オリアンティはすごくいい子で、リクエストしたら「オッケー」って言って弾いてくれたし。自分でも「もう1回録りたい」って納得いくまで録ってくれたし。曲自体もすごく気に入ってくれて。「私は日本語わかんないけど、“super heroine”っていうタイトルとこの曲聴けばわかる」って言ってくれた
曲との親密度がより上がったって思っていて。たとえば“fighting-φ-girls”や“ストレスフリー”や “恋の予感”は、友達と話したりメールしたりして生まれた曲だし、そこに向かって何かをぶつけたい、届けたい、勇気をあげたいっていう気持ちがそのまま詰まってるので、それはドキュメントですよね
もともと自分の声が好きじゃないから、いつも模索してる状態なんです。その曲にほんとに合う声、その曲が求めてる声になるようにっていうことをいつも考えてる。それを普通に歌える人もいるけど、私はやっぱり自分の声に納得いってないから。だから考えないとできないし、いつもそれを当てていくっていう作業です
続きは2015年3月30日(月)発売のロッキング・オン・ジャパン 5月号で!
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