あいみょん 、大躍進の夏に思っていたこと、そのすべて──新曲“今夜このまま”スペシャルインタビュー

あいみょん 、大躍進の夏に思っていたこと、そのすべて──新曲“今夜このまま”スペシャルインタビュー

(“今夜このまま”が)通った瞬間、自分の曲を信じてあげることは、ほんまに大事やなって思って


──締め切りが決まっているっていうのがプレッシャーですよね。

「というのと、そのタイミングで他の書き下ろしの制作も入ってきてて。『めざましどようび』のテーマソングとか。だから『うわーもうどないしよ』って。でも作る以上は、どの曲もないがしろには絶対したくないですし、自分の前作を超えるものにしたいし、また大事な曲にしたいっていうのは自分の中で絶対だったので、妥協はまったくしなかったですね。なので、8月は “今夜このまま”以外に、十数曲、新たに曲を作ったりして」

──そんなにたくさん? それは主題歌以外の曲も含めてということですか?

「いえ、もうこのドラマの主題歌のために十数曲作りました」

──それでも、その中で一番最初に作った曲が採用になったという? 凄い話ですね。

「やっぱり自分の直感から生まれた曲って残るんやなって思いましたね。何曲も作ってみても、やっぱり一番最初に作った曲がいいんですよ。ほんまに自分の直感というか、感覚が一番集中していたのが、その1曲目の時やったと思うので」

──「それがいい」という直感があっても、その後さらに十数曲作るっていうのは、その直感が正しいっていう確信を得るため?

「うーん。まあ1曲だけ作るっていうのも、もちろんアリだと思うんですけど、やっぱり物語の台本っていうものがあって、ドラマ作品であるということは、他の道にも可能性があるんじゃないかって思うので。この曲1本でもいいんだけど、ちょっと他のところに寄り道して、いろんな作品を生んでみるのもいいんじゃないかなって。それらが後々、もしかしたらリリースされるかもしれないですし。どっちにしても自分のマイナスには絶対ならないので。なので、時間がない中での作業でしたけど、時間がある限りという感じで作りましたね」

──シンプルに凄いなあと思います。

「痩せるかなと思ったんですけど、痩せなかったですね(笑)」

──(笑)。でもその労力を厭わなかった分、本当にドラマを一層盛り上げる、素晴らしい楽曲ができあがりました。

「いろいろなチャレンジが詰まった楽曲ですね。でも最初のほう、作ってる最中はもう笑えへんくらい『うわあああ』ってなってたんですけど、ディレクターさんとかと、『全部終わった後に、いやあ、あん時は本当に大変だったよね、って笑えたらいいよね』って青春みたいな話をしていて」

──ちゃんといい笑顔で振り返ることができてるんじゃないですか?

「はい。よかったです。実は“今夜このまま”と、もう1曲、最後まで主題歌の候補にあがってた曲があったんですけど、最終的にどっちになるかが決まるのは、ちょうど私がスピッツと対バンする日で、本番前、その連絡をドキドキしながら待ってたんです。私は絶対“今夜このまま”がよかったんですけど、どっちになるんやろって気が気じゃないし、でもスピッツとの対バンにも気が気じゃないくらいワクワクしてるし、ほんと落ち着かなかったんです(笑)。それでマネージャーさんから連絡来て、『こっちで決まったらしいよ』って言われて。『ああ! よかった!』って、もうめっちゃ嬉しかったんですよ。私は『絶対この曲!』って、ずっと最初から思っていたし、それが通った瞬間、自分の曲を信じてあげることは、ほんまに大事やなって思って。この曲じゃなかったらと思うと、もう今となってはぞっとします(笑)」

音楽を作ることが癖になってる。口癖、手癖みたいなもので、完全に日常生活の一部になってしまいました


──もう一方の曲はそんなにタイプの違う曲だったんですか?

「はははははは。もうね、もう1個の曲に決まってたらギャグやったと思います。いや、いい曲なんですよ? すごいいい曲なんですけど、でも私は絶対こっちやなって思ってたから。けど、今回使われなかったほうの曲は、たぶんいずれリリースすると思います」

──それはすごく楽しみです。どんな曲なんだろう。

「今までの私に全然ない感じで、いいね、そっちもいいねって、バトってたんですよ、“今夜このまま”と」

──いつか聴ける日を楽しみにしています。ところで、今年11月30日がくると、あいみょんさんがメジャーデビューして丸2年ということになります。楽曲制作のペースもそうですけど、特にこの1年はすごいスピードで過ぎていったんじゃないですか?

「このペースにもようやく慣れてきました。それでもやっぱり自分のルールってわけじゃないですけど、1ヶ月に2曲は曲を作らんと気が済まなくなっちゃってて。どんなに時間がなくても2曲は絶対に作らないと、ちょっと不安っていうか、何だかモヤモヤするというか」

──特に締め切りがあるわけでもないのに?

「もうこれ癖なんですよね。音楽を作ることが癖になってる。口癖、手癖みたいなもので、完全に日常生活の一部になってしまいました(笑)」

──それも凄いことだと思います。それって以前から?

「もうずっとですね。今の事務所に声をかけていただいた18歳くらいの頃から、止まることなく作り続けています。数にこだわってるわけじゃないし、自分のストックが何曲あればいいってわけでもないですけどね。貯め込んでたってリリースできなかったらゼロと同じだし。でもとにかく今、23歳の今しか書けへんことを書いておきたい、っていう気持ちが先行しすぎちゃってるのかも(笑)」

──今しか作れないものを大事にしたいっていう気持ちがやっぱり強いんですね。

「それはものすごく思います。特に20代なんて一瞬だと思うし」

──これから年齢を重ねていくごとに、出てくる楽曲が変化していくのを、あいみょんさん自身が楽しみにしてるっていう感じですか?

「そうですね。もうすごい楽しみです。毎年しっかり1個は年を取るわけじゃないですか。だからまた全然違う曲ができていくんだなっていうのは、楽しみでしかないです」

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