2番の《消えないで》は、僕的には「亡くなってしまった人の想い」に対する《消えないで》だと思った（FUMIYA）
──「Iris」というモチーフを決めたのは、どなただったんですか？FUMIYAの解釈、素敵ですね。正解は出さないほうがいい気がする（笑）（KEVIN）
KEVIN 僕です。「Iris」は「瞳の虹彩」という意味なんです。目と目を合わせることで記憶が通じ合うイメージからこの言葉が浮かびました。“Iris”のMVも瞳がキーになってます。
FUMIYA 目の前にあるカメラで目のアップを撮りました。
FUMINORI メンバーそれぞれの目が出てきます。
KEVIN 話さなくても目を合わせることで気持ちが通じることってあるじゃないですか。そういうのって尊いなと感じるんですよね。瞳の色も人それぞれの色や深さがありますし。
──ライブパフォーマンス中も、メンバー同士のアイコンタクトでいろいろ伝え合っていますよね？
FUMIYA はい。そういうのはめっちゃあります。
SEIYA 僕、FUMIYAの目が好きなんですよ。
FUMIYA 嬉しい！
SEIYA 一重のメンバーは少ないですし、FUMIYAは目の形がかわいい。
FUMIYA えっ！ 初めて言われた（笑）。
──MORRIEさんも、きれいな瞳ですよね。
MORRIE ありがとうございます。
FUMINORI 裸眼でしょ？
MORRIE うん。
FUMIYA 色がきれい。黒だけど黒じゃない感じだから。
──「虹彩」「瞳」というようなモチーフを軸にしながら表現するのは、楽曲制作の醍醐味ですよね？
KEVIN そうですね。作詞をする時にUTAさんとは情報交換せずに、作ってくださったものを聴いて自分でも書いてみるスタイルだったんです。そういう点でも「言葉を超えて感じる」みたいなところがありました。UTAさんは、韻の踏み方や母音の残し方がとてもきれいで、そこもすごいなと思いましたね。展開するにしたがって変化していく情景を想像しながら聴いていただきたいです。
──徐々に光で溢れていくというか、悲しみを経て前に進み始める姿を歌詞と音の両方から感じます。
KEVIN 1番と最後の部分は、サビが同じなんですけど、それまでの展開を経ているので感じ方が変わると思います。
FUMIYA 2番の《消えないで》は、僕的には「亡くなってしまった人の想い」に対する《消えないで》だと思ったんですけど、何が《消えないで》なんですか？
KEVIN FUMIYAの解釈、素敵ですね。正解は出さないほうがいい気がするけど（笑）。そこは自由に解釈していただけたらなと思っています。ドラマの中にもいろいろな人が登場するので、どの人物の視点に当てはめるのかによっても変わるでしょうね。
──振り付けはs**t kingzのshojiさんだと先ほどお聞きしましたが、どのようなパフォーマンスになっているんでしょうか？
FUMIYA 楽曲の世界を拡張するようなイメージと構成の振り付けです。shojiさんが、歌詞に深く向き合ってくださったので、楽曲の理解度がより高まるんじゃないかと思います。
──お客さんの印象に特に残りそうな部分はありますか？
SEIYA 最初のところじゃない？
FUMIYA そうだね。僕らが円になって寝っ転がっているところから始まるんです。BUDDiiSが今までやったことがない始まり方ですね。MVは砂漠みたいなセットで撮ったんですけど、それも印象的な仕上がりになっていると思います。ライブでも「円形のステージの上で円になって寝転がって」みたいなことができそう。
──この記事が公開される時期には終了していますが、さいたまスーパーアリーナでのライブ（2024年12月29日に開催された「BUDDiiS vol.09 - MiiRAI -」）が初披露？
MORRIE そうなる予定ですね。楽しみです。
FUMIYA ドキドキするだろうなあ。最初の寝転がるところとか、お客さんがびっくりするかも。
FUMINORI ライブでもしっかり表現したいよね。
SHOW 一体感をお見せしないと、この振り付けの良さが伝わらないと感じています。そこをしっかりと表現していきたいですね。
SEIYA 大人っぽい振り付けなので、大人になった僕らも表現できたらいいなあと思っています。
KEVIN うわっ！と動く場面と、動きが止まる場面のメリハリが利いている振り付けでもあるんですよね。ダンス映像を観ると、生き物みたいな感じがするんですよ。
FUMIYA その感じ、わかる。
KEVIN それが楽曲に合っているし、BUDDiiSがまたひとつ成長するための挑戦にもなっているし、ライブでもみなさんに楽しんでいただける“Iris”になったと思います。
──たくさんの学びと吸収があった“Iris”なんですね。聴いても楽しくて観ても楽しいという、たくさんの「楽しさ」がダンス&ボーカルグループには詰まっているんです（SEIYA）
SHOW 本当にその通りで。個人的には、shojiさんの人柄が素敵だったのも印象的だったんですよ。リハがあった時、朝早かったんですけどものすごい笑顔で「おはようございます！」と言って部屋に入ってきた時点で、第一線で活躍している方のパワーを感じました。「いつかs**t kingzさんに振り付けをしていただきたいよね」という話をずっとしていたので、お願いすることができて本当に嬉しかったですね。
FUMIYA 人間力というか、パワーがものすごかったよね？
SHOW うん。すごかった。
FUMIYA SHOWは、shojiさんとお会いした時以来ずっとその時のことを言ってるんですよ（笑）。
SHOW s**t kingzさんはダンサーとして武道館ライブを大成功させたんですよね。僕らも2024年にあのステージに立つことができましたけど、実際にお会いしてより尊敬の気持ちが深まりました。
──制作に携わった楽曲がダンスパフォーマンスによってさらに花開くのは、感慨深いですよね？
KEVIN おっしゃる通りです。振り入れの時に「ここはこういう歌詞なんで、こういう振りになってます」とか言っていただけるのも嬉しいんですよね。振り付けもそうですし、MVやジャケットとか、いろいろな世界のプロのみなさんと一緒に作り上げていくのはとても勉強になります。
──こうしてお話をして改めて感じますが、メンバーそれぞれが楽曲に真剣に向き合いながら血の通った表現ができるのがBUDDiiSですよね。
KEVIN ありがとうございます。メンバーがお互いの良さを知っているので、助け合うことができています。僕も曲を全部自分で作る時はデモの時点から「ここは○○○○っぽいな」とか思っていて。
──今後形にしてみたい楽曲の構想は、何かありますか？
KEVIN かっこいい感じの楽曲は“HONEY”以外にまだ手がけたことがないんですよね。“HONEY”とはまた別の路線で、そういうのを作ってみたいです。
FUMIYA KEVINくんの曲は、KEVINくんの世界がすごく広がっているんです。デモを聴く時に、いつも聴き入っちゃいます。その時点で「ここ歌いたい！」って気持ちが、メンバー各々の中にあると思います。
KEVIN 楽曲制作は今後もやっていきたいですね。一つひとつのクオリティを高めながら、いろいろな方々ともご一緒しながら形にしていきたいです。
──2024年はアルバムリリース、初の武道館、さいたまスーパーアリーナでのライブとか、実り多い1年でしたが、2025年に関しては何か思い描いていることはありますか？
FUMINORI よりたくさんのみなさんにBUDDiiSのことを認知していただけるようになりたいです。
MORRIE そこはずっと目指していきたいことですね。
──世の中には様々なスタイルの音楽がありますが、ダンスボーカルグループならではの面白さ、魅力は、どのようなところにあると思っていますか？
SHOW やっぱり、いろんなメンバーが歌い回すところじゃないですかね？ 「この曲はこの人が歌い出しなんだ？」とか、毎回変化しますし、普段ラップ担当の人が歌ったり、その逆もありますから。そういうことができるのは、大人数で活動しているならではの魅力なのかなと思います。
SEIYA 歌っている人の後ろで他のメンバーが踊ったり、じっくり歌を届けたり、ダンスをたっぷり披露したり、幅広いことができるのも面白さですよね。聴いても楽しくて観ても楽しいという、たくさんの「楽しさ」がダンス&ボーカルグループには詰まっているんです。
──普段ロックバンドの音楽を中心に聴いている人が、新しい音楽の面白さに出会えるのもBUDDiiSだと思います。
KEVIN ありがとうございます。BUDDiiSは、音、歌、ダンスをライブで存分に楽しんでいただけることを追求しているので。
FUMIYA ライブを観ていただきたいよね？
KEVIN うん。1回でもライブを観ていただけたら、期待を超えるものを感じていただけると思います。
