【インタビュー】reGretGirlの最新曲“ラストダンス”に溢れる、ソングライター・平部雅洋の「おもろ切ない」パーソナリティ。この大キラーチューンはいかにして生まれたか?

【インタビュー】reGretGirlの最新曲“ラストダンス”に溢れる、ソングライター・平部雅洋の「おもろ切ない」パーソナリティ。この大キラーチューンはいかにして生まれたか?

reGretGirlは失恋の切なさや失ったものへの未練を隠さず歌うバンドだ。そのほとんどはソングライターの平部雅洋(Vo・G)の実体験から生まれてくるもので、そのリアルでエモーショナルな歌がリスナーの心に強く響く。ロックバンドとしてのアンサンブルも実に魅力的で、そこに乗るメロディの切なさやキャッチーなポップセンスを、もっと多くの人に感じてほしいとも思う。そこに届いたのが最新曲“ラストダンス”である。一聴してライブ仕様の濃密な楽曲であり、バンドの魅力が細部にまで宿る、アンセミックな大キラーチューンが完成した。この楽曲も失恋した男の気持ちを綴った楽曲ではあるが、その曲には平部自身が抱える葛藤と優しさとが滲む。そう、reGretGirlの魅力とは平部雅洋という人間の魅力でもある。平部の歌には嘘がない。ここに描かれていることもすべて彼の心の奥から出てきたもの。だから今回はこの“ラストダンス”を軸に、平部の人間性の本質に迫ってみたいと思った。インタビュー=杉浦美恵 撮影=小林真梨子

“ラストダンス”は楽しい曲なのに、歌詞を読んだらお腹を殴られたような痛さがある

──“ラストダンス”はreGretGirlの新たなアンセムとなる、素晴らしい曲です。この曲、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025に出演したあとに、作ろうと思った曲なんですよね?reGretGirlは未だに“ホワイトアウト”が代表曲になってるんですけど、それがコンプレックスでもあって。“ホワイトアウト”を超える曲を作りたいというのを裏テーマに“ラストダンス”を書き始めました。キャッチーで軽快なメロディに切ない歌詞が乗っているのが、reGretGirlの武器やと思ってるんですけど、“ラストダンス”はそれを主軸にして作ろうと思って。まだリリース前(※取材時)ですけど、手応えを感じていますね。──ハンドクラップやシンガロングの感じなどライブ仕様の曲ですが、フェス出演のあとにこういう曲を書こうと思ったのは、何か思うところがあったんですか?ライブではいつも僕という人間を表現したいと思ってるんですけど、自分ってどんな人間やろって考えたとき、僕は根暗な部分とかなり陽気な部分、両極を持ち合わせてるなと思って。それをライブのMCで見せるときもあるんですけど、ミュージシャンなので楽曲で表現したいなと。“ラストダンス”は楽しい曲なのに、歌詞を読んだらお腹を殴られたような痛さがあるというか、そういう感じを意識しましたね。

──失恋した男の気持ちを歌うのはreGretGirlの真骨頂ですが、“ラストダンス”というタイトルも含め、いつもより踏み込んだ気持ちを歌っていますよね。恋愛に限らず人の顔色を窺いながら生きてしまう自分がいて。それがコンプレックスでもあり、良さでもある、という顔の出し方をするんですよ。思い返すと「相手のペースに飲まれてんなあ」ということが多くて、それって「誰かの手のひらの上で踊らされてんだよな」と思って。それを今回、恋愛ベースの曲として書いています。「ラスト」というワードには切ないイメージがあって、「ダンス」というワードには楽しいイメージがある。この組み合わせがreGretGirlのイメージにすごく通ずるなあと。──「踊らされている」というところまで描くのが珍しいと思ったんですよね。平部さんはバランサー気質というか、インタビューでも相手が求めていることを察して、汲んで、話してくれてる感じがあって。でも、この曲には本音が見えた気もしたんですよね。普段から言いたいことを言えているかと言われたら、やっぱり言えてないなとは思っています(笑)。でも、大概のことは言わなくていいことなんだよなって思うんですよ。「言いたいだけで言うこと」と「言わないといけないから言うこと」は違うのに、みんな勘違いしていると思うこともあって。それ、相手のためを思ってるんじゃなくて、結局自分が言いたいだけやんって。人の気持ちを考える、というとかっこいいですけど、そう考えることは多いですね。
【インタビュー】reGretGirlの最新曲“ラストダンス”に溢れる、ソングライター・平部雅洋の「おもろ切ない」パーソナリティ。この大キラーチューンはいかにして生まれたか?

「気にしてしまいすぎるがゆえに人に届きにくい」というのがコンプレックスで。結局、悪い人間でも何かで目立ってるやつに人は集まっていくんですよね

──それはライブを観ていても感じます。平部さんはお客さんのリアクションや表情をめちゃくちゃ見てますよね。自分の感情よりも常に相手のことを優先するタイプなのかなって。だから、この「気にしてしまいすぎるがゆえに人に届きにくい」というのがコンプレックスで。結局、悪い人間でも何かで目立ってるやつに人は集まっていくんですよね。だとすると、僕はそれがすごく苦手やなって。でも、性分は変えられないので、「これが平部だ」っていうのをみんなにじわじわと知ってもらうしかない(笑)。それが優しさだったり、思いやりという言葉に繋がってくると思うんですけど、それは大事にしていきたい部分なので。目立つために、身の丈に合わないことをわざわざしようとは思っていないです。──私もそこが平部さんの良さだと思っていて、それが曲にも表れているから心を動かされるんですよね。でも、平部さんの中では、その良さをもっとわかってもらいたいという思いがある?そうですね。ほんまに引っ掛かりの少ない人間性だなあと思うんですよね。──そうかなあ。いや、自分では素晴らしい人間性やと思ってるんですけどね(笑)。──私もそう思います(笑)。ライブを観たり、reGretGirlに深く触れるほど、ソングライターとしての平部雅洋と生身の平部雅洋がイコールで繋がるということは、すぐ感じ取れるんですけどね。どうしても隠れてしまう感じがあるので、最近のライブでは自分というキャラをもっと出すためにどうしようかと意識していて。ライブでも、素であること、作らないことは大事にしているので、続けていけばじわじわと広がっていくんじゃないかなと信じています。──昨年「THE FIRST TAKE」で“ホワイトアウト”と“デイドリーム”を披露されていましたけど、コメント欄で「もっと良さが広がれ」みたいに書いているファンの方もたくさんいて。「もっと多くの人に届けばいいのに」というもどかしさを一緒に感じているような感じもあったから、今回“ラストダンス”というキラーチューンが生まれたのは必然だと思えました。実は僕、傷つくのが怖いのでコメントはあまり深く読んでないんです(笑)。でも、さらっと見た限りではほんまに反応がよくて、「THE FIRST TAKE」というコンテンツの大きさを実感しましたね。昔のバイト先のおばちゃんから連絡が来たりもしたので(笑)。あと、最近はアニメのタイアップをやらせてもらったんですけど、人目に触れていくことってすごい大事なんやなあって思いました。

──4月8日リリースの“サブマリンユース”ですね。TVアニメ『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』のオープニング主題歌で。僕は元々タイアップに消極的だったんですよ。それは、“ホワイトアウト”がタイアップと関係ないところでたくさん反応をもらったことが大きかったかもしれないです。あと、自分が好きなバンドにも「このタイアップがあったから決定的に売れたよね」というイメージはあまりなくて。でも、今一度考えてひもといてみると、それは積み重ねによるものなんですよね。タイアップをやったり、小さなことを積み重ねながら先輩たちも大きくなっていったんだなとやっと気づいた。こうやって知ってもらう機会にはどんどん挑んでいかなあかんなって、ここ1年くらいで思うようになりました。──その“サブマリンユース”と、5月13日リリースのラブソング“日常”を経て、“ラストダンス”はさらにreGretGirlの強みをわかりやすく表現しようという感じだったんですか?原点回帰というか、今一度自分が得意としてきたものを描いたら、どのくらいの到達点まで行けるかなという思いはありましたね。
【インタビュー】reGretGirlの最新曲“ラストダンス”に溢れる、ソングライター・平部雅洋の「おもろ切ない」パーソナリティ。この大キラーチューンはいかにして生まれたか?
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