みんなのことが好きで、一緒にいたくて、これからもずっと音楽をやりたい。そういう気持ちが大事じゃないかなと(凪渡)
──ちゅーそんさんもマインドチェンジがあった?ちゅーそん そうですね。今回のアルバムについて言うと、さっきのライブの話と同じで、今までは周りに求められる正解を追い続けていたところがあったんです。どんどん知識を増やしながらそれを目指そうとしてたんですけど、その中で自分らしさみたいなものが徐々になくなっていた気がして。メジャーを離れてから、「自分の中から自然に出てきたものがいちばん」なんじゃないかなと改めて実感したんですよ。アルバムの制作中も、あまり難しく考えずないで自分から溢れ出るものを形にしようと思っていたし、okada、凪渡と一緒にいい化学反応を起こせたんじゃないかなと。久々に曲作りが楽しいと思えたし、その雰囲気をそのまま詰め込みました。
──アルバムの収録曲の中で、特にクリエイティブが発揮できた、面白いことがやれたという曲は?ちゅーそん それぞれの曲にありますね、それは。特に“YEAH!!!!”はサビが《YEAH!!!!》という歌詞だけなんですけど、今までそこまで振り切ったことはなくて。2曲目の“Romantic Dancefloor”はいろんな打楽器を使って、野性味あふれるミクスチャーロック。3曲目の“GAIKOTSU DANCER”はあえて不協和音を使って不気味な感じを出したり……言い始めたらキリがないです(笑)。
凪渡 僕も結構口出ししてました。ふたりが頑張って作ったトラックに対して、「面白くない」って作り直してもらったり。ラップやメロディを入れたりビートの音色を変えたこともあったんですけど、そのほうが絶対によくなると思ったし、まったく後悔はしてないです。
okada 凪渡が思いついたことを100%信じていれば、絶対によくなっていくと実感してます。
凪渡 素晴らしい(笑)。自分としては、それがいちばんベストなバンドの形だと思ってるんです。メンバーのやりたいを尊重するというか、「こうしたい、ああしたい」を信じて、「こいつがやりたいことを形にしよう」っていうスタイル。そのためには信頼関係が必要だし、僕もメンバーに愛を伝えないといけないなと思ってます。みんなのことが好きで、一緒にいたくて、これからもずっと音楽をやりたい。そういう気持ちが大事じゃないかなと。
──なるほど。凪渡さんの愛、伝わってますか?okada 伝わってます!
凪渡 (笑)信頼関係がしっかりあるからこそ、4人にはもっと主張してほしいと思っていて。みんな実力があるし、楽器ができない僕よりも音楽に関してはすごいので。僕なんか送られてきたトラックに適当にラップや歌を乗せてるだけですから。時々「自分とんでもないやつやな」って思います(笑)。
ちゅーそん (笑)凪渡の注文はちょっと抽象的なことが多いんですよ。だけど、一緒にバンドをやってるうちに、どんどん言ってることがわかってきて。根っこの部分で繋がってる感じがありますね、今は。
いい意味でバカになって、踊りまくって笑顔になって。そういう原始的なところに戻ることで、本当の平和が訪れるんじゃないかなって(凪渡)
──“YEAH!!!!”、”MOYASU”、“Phantom”、“SUPER SONIC”と曲名もめちゃくちゃストレートですね。凪渡 そこもokadaのジャッジですね。
okada テンションが上がるタイトルがいいなと思って。
凪渡 okadaの発想は至ってシンプルで、そこがすごく好きなんです。僕とちゅーそんは意外と考えすぎるタイプなんですけど、okadaがジャッジしてくれたことで、削ぎ落されてわかりやすくなったかなと。“YEAH!!!!”は「難しいこと考えないで、YEAH!って言っとけ」っていう歌なんですけど、「だったらタイトルも“YEAH!!!!”でしょ」ってなりました。
──以前のように、歌詞の中で葛藤や弱さを描くことはなくなった?凪渡 そこは乗り越えたと思ってるんですよ、自分としては。信頼できる仲間もできたし、ファンのみなさんとの繋がりも自信になっていて。今回のアルバムは葛藤や弱さを振り切って「これが今の俺たちだぜ」というところが出ていると思います。江戸時代末期の「ええじゃないか」じゃないけど、ちょっとバカになって騒げるのも音楽のいいところだと思うんですよね。
okada クラブミュージックはまさにそうですよね。テンション上げて、そのときが楽しめればいいっていう。今って、周囲のことを気にかけて言葉を発したり、すごくセンシティブになってるじゃないですか。音楽を楽しんでいるときくらい、もっとアホになってもいいんじゃないかなと。
凪渡 いい意味でバカになって、踊りまくって笑顔になって。そういう原始的なところに戻ることで、本当の平和が訪れるんじゃないかなって最近思ってるんですよ。
──それがアルバムのタイトル『REWILD』に繋がっているんですね。凪渡 まさに。アルバムのツアーも超楽しみです。今回は演出なしでいけるんじゃないかと思ってて。そのままダーン!とぶつけられる曲が多いし、勢いでぶっ飛ばしていきたいですね。
kakeru シンセベースがないと再現できない曲もあるので、どうしようかなと考えてます(笑)。“YEAH!!!!”や“Romantic Dancefloor”もそうですけど、演奏してて自然と身体が動く曲ばかりだし、やばいことになりそうだなと。
ちゅーそん 15ヶ所あるので、ツアー中にさらに成長して、自分たちも予想できないことが起こりそうだなと思っていて。ワクワクが止まらないです。
okada アルバムのバイブスと勢いで突っ走りたいですね。
イクミン 会場に来てくれる人たちと感情を共有するのが好きなんですよ。Ochunismの曲はわかりやすく盛り上がれる曲が多いので、音に身を任して、本能的に楽しんでほしいですね。
凪渡 Ochunismのライブってフロアの雰囲気がめっちゃいいんですよ。老若男女いろんなタイプの人たちが集まって、「楽しい」というだけで繋がっているっていう……たぶん、そろそろ宇宙人も来るんじゃないかな(笑)。
──(笑)確かに自由な雰囲気ですよね。凪渡 そうなんですよ。あと「初めてライブハウスに来ました」という人も多くて。僕自身、ライブハウスやクラブに行くタイプじゃなかったんですよ。人ごみが苦手だし、自分にとって音楽はひとりで楽しむものだったので。ステージに立つようになってからも、どう届ければいいんだろう?と模索していたんだけど、僕みたいなタイプの人にも「Ochunismのライブは楽しい」と感じてほしくて。ライブハウスやクラブにはあまり行ったことがない人でも楽しく踊れるし、誰とでも友達になれるような気分になれる。そういうシーンを作っていきたいです。