miwa/日本武道館

miwa/日本武道館 - All photo by 佐藤 薫All photo by 佐藤 薫

●セットリスト
1. リトルガール
2. ストレスフリー
3. Chasing hearts
4. ミラクル
5. Live Fast Die Young
6. 春になったら
7. don't cry anymore
8. めぐろ川
9. Wake Up,Break Out!
10. 片想い
11. アイオクリ
12. 醒めない夢
13. ATTENTION
14. LOUD!~憂鬱をぶっとばせ~
15. Delight
16. B.O.Y
17. ヒカリへ
18. We are the light

(アンコール)
EN1. アップデート (新曲)
EN2. 360°
EN3. 君に出会えたから


miwa/日本武道館
miwa live at 武道館“We are the light ~38/39DAY~”」(ミワ・サンキュー・デイと読む)は、2年振り4度目となる春の武道館公演だ。2デイズのうち3月8日は、言わずと知れた「miwaの日」。この3月にめでたくメジャーデビュー8周年を迎えたmiwaにとって、2018年最初の自主企画ライブでもある。
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エディ・コクランばりの50’sロックンロール・ギターを掻き鳴らし、“リトルガール”を歌いながらリフトで登場すると、そのまま高く上昇して大歓声を浴びるmiwa。巨大な三角形が幾つか組み合わされた形状のLEDスクリーンはカラフルな光を放ち、よく見れば「MIWA」のスペルを意匠化している。続いて「みんな、ストレス溜まってるかーっっ!!」と奔放なメロディでぶっ放されるのは“ストレスフリー”。miwaのソングライターとしての冒険心が咲き乱れる、ライブの必殺曲だ。
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「最初から盛り上がってくれて嬉しいです!」と笑顔を弾けさせるmiwaは、武道館2デイズで日替わりのセットリストを用意していることを説明し、「今日はmiwaの日ということで、私miwaが今、みんなに聴いて欲しい曲、みんなと一緒にやりたい曲を集めてきました!」と会場いっぱいのオーディエンスを沸かせる。以前よりもアップテンポになった“ミラクル”では、よっちこと河村吉宏(Dr)のテクニカルで生々しい躍動感が弾け、まゆみっくすこと藤田真由美(Cho・Percussion)の振り付けがフロアに伝播してゆく。バンドが導くライブの一体感も強烈だ。
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この春の武道館で「受験生の人、聴いてくれたかな」と届けられるのは、今年配信リリースされた“Live Fast Die Young”。大人になったmiwaだからこそ、新生活に臨む人々のかけがえのない時間をまっすぐに見つめて歌うことができる。この時期に相応しい“春になったら”を経ると、なんと“don't cry anymore”〜“めぐろ川”〜“Wake Up,Break Out!”とデビューシングルの収録曲を連発するのだった。
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長年のパートナーであるeji(Key)とお揃いのエレクトリックピアノを購入したということで、静謐な弾き語りでスタートした美曲“片想い”はmiwa×ejiのピアノ・セッションに。ドリーミーな音色の交錯には、大きな拍手が贈られていた。また、オバタコウジ(G)とのデュエット&アコギ・セッションで披露される“アイオクリ”、さらには、たねっしーこと種子田健(B)、そしてよっちとの3ピース編成でプレイされる“醒めない夢”と、メンバー個々の創造性豊かなプレイが光る一幕はとても素晴らしかった。バンドメンバーを輝かせることで、ライブの新しいエネルギーを獲得しているのだ。
miwa/日本武道館
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ドラムソロの間に、エレガントな衣装へとチェンジしたmiwaがフルバンド編成で臨むのは“ATTENTION”や“LOUD!~憂鬱をぶっとばせ~”といった熱いロックチューンだ。可動式のLEDも登場して、視覚演出が一層刺激的になっている。麗しい姿で弾きまくるギターのタッピングも、見た目とのギャップに映えて痛快だ。凛とした表情で「歌う動機」の根元に迫る“Delight”、そしてシームレスに届けられる“B.O.Y”から“ヒカリへ”という流れは、「光」というテーマのもとに楽曲を生み出し、確かなエネルギーを獲得してきたmiwaの真骨頂を見るようだ。
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「〈We are the light〉というタイトルでやりたかったのは、ここにいるみんなが誰かの光なんだってことを伝えたかったからです。私にとっては、みんなが光です」。そう思いを告げて、光の道筋の先にアカペラで歌い出すのは“We are the light”。オーディエンスは一斉にスマホのライトを点灯し、miwaは再びリフトで上昇しながら、拳を振りかざして確信のメッセージを歌う。バンドメンバーを輝かせ、音楽のもとに集まったすべての人々を輝かせ、そしてmiwa自身も輝く。神々しいまでに眩い光景が、そこには描かれていた。
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「ちょっと、“We are the light”どうだった? 私もそっちに行って観たいくらい!」と嬉しそうに告げて始まったアンコールでは、密かに制作していたニューシングルが5月9日にリリースされることを大発表。そこで、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第3期エンディングテーマに決定した新曲“アップデート”を披露するのだが、くるくると表情を変える楽しげでユニークな曲調に、きっちりと食らいついていくオーディエンスの姿がまた見事だ。「初めて聴いたのに、ノリノリですごいなー!!」とmiwaも驚いていた。
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あらためてバンドメンバーが紹介される折に、バンマス・ejiが「臨時ニュースです」と切り出す。なんと、この3月8日が日本記念日協会によって正式に「miwaの日」として認定されたことが報じられ、miwaにはスタッフから記念日登録証が手渡された。なお、登録日は3月8日当日となっているそうだ。祝祭感に満たされた武道館で、miwaは最後まで軽快なステップを踏みながら歌い、盛大なチャントを巻き起こしてアンコールを駆け抜けてゆく。まさに春の訪れを告げるような、楽しくも背筋の伸びる思いがするステージであった。(小池宏和)
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